宇宙飛行士やエリザベス女王も絶賛したあのペンが大変身!ペンジャケットって何??

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中身は長年使って馴染んでいる水性ペンのはずだが、普段とはまったく違った書き心地に――。品質にこだわる老舗文具メーカーと、付加価値を付けたい老舗文房具店によるコラボレーションが実現。金属製の外装をまとう“ペンジャケット”というアイデアで、誰もが使ったことがある手頃な価格の定番商品が高級品に変身した。人生の大逆転をも連想させる画期的な商品の誕生だ。

■「ぺんてる」と「伊東屋」がコラボ

赤、紺、白、黒……。単純ながら他では見ることがない深い色合いの真鍮製ペンジャケット。中に入っているのは、誰もが知っている「ぺんてる」のサインペン、水性ボールペン、プラスチック万年筆だ。軸が太くなったことで持ちやすくなり、ペンジャケットの自重でうまい具合に筆圧がかかる。書き進めるうちに微妙に変化していく線の太さなど、ジャケットがペン自体の能力をより引き出していることが筆跡に現れている。

中に入るペンの種類に比例して厚みを増す黒色の調整リングが、ベルトのようにジャケットの上下を分け、引き締まった印象を与える。サインペン42g、ボールペン45g、プラマン47gと微妙な重さの違いがそれぞれのペンに驚くほど滑らかな書き心地をもたらした。とくにプラマンは本物の万年筆に一層近づいた感がある。

いずれもロングセラー商品で説明するまでもないが、ここでリフィル(詰め替え品)としてジャケットの中に入る商品を紹介する。

まずは1963年に発売された「ぺんてるサインペン」。学校の先生が採点に使う赤ペンといえば分かるだろう。毛細管現象を用いてインキが途切れないスムーズな書き心地を実現。当時のジョンソン米大統領が愛用し、引力がなくても使えることから宇宙飛行士が持参したことで大ヒット商品になった。

次に70年発売の「ボールぺんてる」。金属ではなく樹脂チップを使った水性ボールペンで、テリー伊藤さんが愛用していることで知られる緑のプラスチック製ペンだ。英国のエリザベス女王もダービー競馬場で使っていたという。

3つ目が80年発売の「プラマン」。万年筆のペン先をプラスチックで実現した。樹脂の束の隙間からインキが供給されるなどそれまであったニードルタイプのものとは書き味がまるっきり違った画期的な商品だ。

■公式な場面でも使える商品に

今回のコラボレーションを「ぺんてる」に持ちかけたのは、昨年リニューアルした銀座の新本店ビルがおしゃれずぎると話題になった老舗文房具店「伊東屋」だ。これまでもゼブラの「シャーボ」、フレフレ機構の付いたパイロットのシャープペンなど様々な企業の商品でコラボしてきた。今回ぺんてるとタッグを組んだ理由は?

伊東屋の伊藤明社長は「ぺんてるさんのサインペン、ボールペン、プラマンはずっと使われており、とても書き心地のいい人気のある商品」と話す一方、「あまりにも人気があり過ぎて、世界中どこでも手に入り、これを買うのにわざわざ伊東屋に来てもらうのは難しい」と分析し、「オフィシャルなオケージョン(公式の場面)で使えるようにしたかった」と考え、高級感を全面に出すことにした。

いざ開発を担当する実務者レベルのやりとりでは、オリジナル商品を多数手掛ける伊東屋と、大量生産が身上である大手筆記具メーカーのせめぎ合いもあったようだが、苦労の甲斐あって完成した商品は双方満足のいくものになったようだ。ぺんてるの和田優社長は「もともと高くない製品がこうなるとは、我々には及びもつかない仕事かなという気がします」と感慨深げに話した。

ユニークなのは、それぞれサインペン、水性ボールペン、プラマンを内包した状態で「for サインペン」「for ボールぺんてる」「for プラマン」として発売し、他のペンの調整リングを別売りとした点だ。調整リングを3種付けて、ぺんてるの3商品に対応したペンジャケット単体で発売し、中に入れるペンを別売りにした方が手っ取り早かったはずだが。

伊藤社長は「ペンケースを作ったわけじゃない。ジャケットを付けることで、オフィシャルな場でも使えるように開発したので、中身もそのまま一緒に入れて販売することに決めた」と話す。筆記具への愛着を感じる。商品は既に伊東屋の銀座本店で先行販売されており、10月から伊東屋全店にお目見えする。長年そばにいた女性がある日突然、誰もが振り返る淑女に変身したかのような衝撃をぜひとも味わってほしい。

ということで「教えて!goo」では「あなたのこだわりの文房具を教えて!」ということで皆さんの意見を募集中だ。

【商品情報】
「ITOYA110(いとうやワンテン) ペンジャケット」(黒・赤・白・紺、税別5000円)
「ITOYA110ペンジャケット 調整リング」(税別300円)

(武藤章宏)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)