いつの間にか酷使していませんか

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【健康カプセル!ゲンキの時間】(TBS系)2016年9月18日放送
「箸が持てない!歩けない!?チェックで見つけよう!手足の病気」

カバンを持って駅まで歩き、会社に着いたらパソコンを操作したり外回りで走ったり、帰宅すれば料理を作ってご飯を食べて...。私たちの日常生活には、手足の動きが付き物だ。

無意識に酷使する部位でもあり、知らない間に病気になってしまい、最悪の場合物が持てなくなったり歩けなくなったりするケースもある。簡単にできるセルフチェックで病気を予防しよう。

親指が動かず箸が持てず、歯みがきもできない

番組で紹介された、手の病気のセルフチェックは4つ。まずは、

(1)両腕を前に伸ばし、親指を内側に入れてグーを作る。
(2)そのまま手首を下に曲げる。

この動作で痛みを感じた場合、手首の腱鞘(けんしょう)炎にかかっている可能性がある。

そもそも腱鞘炎とは、指や手首を動かす腱をずれないように固定している、トンネル状の器官「腱鞘」に炎症が起こり、痛みが生じる病気だ。放っておくと炎症を起こした部分が固まり、親指が動かせなくなるおそれもある。

CDやDVDを梱包する箱を組み立てる会社の代表取締役を務める掛水守さん(54)は、16年6月、手に違和感を覚えた。

掛水さん「右手親指の付け根が張り、ちょっと無理して動かすとチクッと針で刺したような痛みが続いていた」

最初はテーピングで固定したり湿布で冷やしたりと対策を取っていたが、仕事の忙しさでそれも段々おろそかになった。すると、入浴の際に頭が洗えない、親指が動かず箸が持てない、親指に力が入らず歯みがきできないなど、日常生活にも支障をきたし始めた。

痛み出してから約1か月後に病院へ行き、炎症を抑える注射をうった。現在は改善され、問題なく過ごしている。

腱鞘炎との混同に注意、冷やすと悪化する病気

2つ目のセルフチェックは、

(1)手のひらの指の付け根を反対の手の親指で押し、押すと同時に指を曲げる。
(2)同じ作業を全ての指で、両手行う。

痛みがある、指がカクカク動く場合は、「ばね指」という腱鞘炎の可能性がある。

ばね指とは、指にある腱と腱鞘の間で炎症が起こった状態を指す。閉じていた指を伸ばすと、カクンとはねるように動くのが特徴だ。

放置しておくと関節が固まり、指先が動かなくなる危険がある。

埼玉成恵会病院の医師、福本恵三氏が勧める腱鞘炎予防法は以下の2つだ。

(1)手、指を使いすぎないようにする。作業の合間に10分程度の休憩を入れるなど、休ませる工夫をして。
(2)手、指に違和感がある場合は、作業が終わった後にすぐ冷やす。

腱鞘炎はSE、美容師、料理人など、同じような動作を繰り返す人がかかりやすい。当てはまる人は要注意だ。

3つ目は、親指の付け根部分を反対の親指で押し、反対の手も同じようにする。痛みを感じると「母指CM関節症」のおそれがある。

CM関節とは、親指から小指にかけて手首に走っている関節だ。最もよく動く親指のCM関節は負担がかかり、変形しやすい。

ビンのフタを開ける時に親指の付け根が痛む特徴がある病気で、手首の腱鞘炎と混同しやすいが、腱鞘炎と違って冷やすと痛みが悪化してしまう。気になる人は病院で適切な診断、処置を受けよう。

最後のチェックは、両手の甲を胸の前で30秒間合わせる。指先がしびれてくると「手根管症候群」かもしれない。

手根管とは、手首の中の骨とじん帯に囲まれ、神経が通っているトンネル状の器官だ。手首付近の炎症で手根管がせまくなると、神経が圧迫されて手がしびれる。

予防法は、親指と小指の腹をくっつけるように20回動かす。これを1日朝と晩に2回行うとよい。

原因不明の足のしびれで階段を踏み外す恐怖

次は足の病気のセルフチェックだ。足の内側のくるぶしとかかとの間を手の指で押し、指先や足の裏にしびれを感じたら「足根管症候群」の可能性がある。

くるぶしにある、神経が通るトンネル状の器官「足根管」が、加齢による骨の変形や足のむくみなどが原因でせまくなり、足の裏につながる神経が圧迫されて起こる病気だ。

岡田昌一さん(78)は、長年この病気に悩まされていた。

足に違和感を覚えたのは約7年前。散歩中、左足のつまさきにしびれを感じた。2週間ほどはり治療に通ったが、しびれはだんだん悪化し、右足にも同様の症状が出始めた。

病院に行くも、原因や病名がわからず、4年かけて10以上の病院を転々としたという。

症状はどんどんひどくなった。階段を降りる時は手すりにつかまり一段一段ゆっくり降りなければ踏み外してしまう。歩いていなくても足がしびれ、眠れない夜も多かった。

神奈川県立足柄上病院がしびれの症状に詳しいとテレビで知り、そこにかかってようやく正しい診断を受けた。足根管を拡げる手術を行い、現在は日常生活のうえで支障はない。

足柄上病院脳神経外科・野地雅人部長によると、10年ほど前まではあまり知られた病気ではなかったが、今は神経学の研究が進み、正しく診断できる環境になってきているという。