2016年9月13日放送の広島ホームテレビ「Jステーション」では、今年4月に交通事故にあった女性が、勝ち続けるカープを励みにリハビリをおこなっていることを放送しました。

カープが前回優勝した1991年に生まれた武田優希さんは、小さな頃から大のカープファンだといいます。今年4月、父親の影響で大好きになった黒田投手のユニフォームを鞄に入れ、マツダスタジアムへ観戦に向かいました。

マツダスタジアムまでもう少しというところで、事故に巻き込まれます。軽自動車が歩道に乗り上げ、武田さんに衝突したのです。生死の境をさまよった武田さんは、一日半ほど意識不明となったといいます。

しかし、多くの人の連携で武田さんは一命をとりとめます。この日、帰宅途中にマツダスタジアムの側を通った黒田宏さんは、武田さんの事故に遭遇。車の下敷きになっている武田さんをみて、すぐに警備員に知らせたそうです。そして黒田さんを始め、観戦に向かっていた人たちが力を合わせて、車を動かそうとしました。さらに、黒田さんが知らせたことで、球場の医師がかけつけAEDを使用するなど、連携とすばやい処置で、武田さんは奇跡的に助かりました。

術後は寝たきりで寝返りもできなかった武田さん。そんな中でも、テレビをつけてカープの試合はみていたそうです。カープは武田さんの心の支えだったといいます。

あのV戦士からエール 病室で優勝見守った女性

自分の力で歩くために必死でリハビリを続ける武田さんに、あるカープ選手からエールが届きました。それが、黒田博樹投手です。8月に関係者から武田さんのことをきいた黒田投手は、その場で練習着にサインをしたといいます。

関係者を通じて武田さんに届けられた黒田投手の練習着は、それ以来武田さんの病室に飾られています。届けられたときのことを振り返って武田さんは、「生きていて良かったなと思った。覚えてないくらい嬉しかった」と話しました。


黒田博樹投手(UCinternationalさん撮影、Wikimedia Commonsより)

さらに、カープの躍進は武田さんに勇気を与えました。9月10日、マジック1で迎えた巨人との直接対決で先発マウンドにあがったのは黒田投手でした。その姿をみた武田さんは、「1球1球重みがあって胸に響いた」と感じたそうです。そして優勝が決まった瞬間を振り返り、「泣きました。事故のときより泣きました。嬉しいというより感動でずっと泣いていた。このために生き抜いたんだなと思った」と話しました。

武田さんは現在、痛みやしびれなどで、座ることも数十分しかできないといいます。しかし武田さんは、「クライマックスシリーズまで1ヵ月あるので、少しでも長く座ってカープを応援できるようにリハビリを頑張りたい」と前向きに語りました。

大きな事故にあったにも関わらず、カープを支えに前向きに努力する武田さんの姿は素晴らしいし、黒田投手の活躍やカープの躍進が、今後も武田さんの気持ちをさらに支えてくれるといいなと思いました。(ライター:わがママ)