「白クジラ」は、日本で言えば白いヘビのようなもので、ヨーロッパでは「もし見ることができたら幸せになれる、と言い伝えられている、幻の生き物のひとつだそうです。

そんな白クジラの貴重な映像が公開されました。

この映像はオーストラリアのマードック大学のクジラ類研究チームにより、ドローンで撮影されたもの。元気に泳いでいるのは、白い南セミクジラの赤ちゃん。

生態域は南半球で、世界に1万匹生息する中でも白い個体で生まれるのは全体の5%未満だと言われています。その白い体も1年以内に黒くなってしまうそうで、今回撮られた映像はかなり希少!

クジラに負担をかけず、生態を調査

撮影チームの一人であるLars Bejder教授は「南セミクジラの生態や繁殖はまだまだ謎が多い」と言います。

しかし、ドローンによる上空からの撮影は、環境やクジラへの負担を最小限にし、かつ自然なクジラの行動を観察することを可能に。

また、撮影した映像から体長などを割り出すこともできるそうです。

さらに、この調査にはドローンと共に最新技術のタグもつかわれています。

小さな容器に入れたタグを直接クジラに接着することで、24時間、毎秒800サンプルの活動状況や、赤ちゃんクジラの授乳頻度、音響データなどの収集ができるそうです。しかもこのタグは、データの収集後にちゃんと自動的にクジラからはがれるのだとか。

この調査の目的は、人間による海洋のノイズの増大が、南セミクジラに及ぼす影響について調べることだそうですが、Bejder教授によると「調査結果は、海洋生物の行動生態の究明に使用されるだけではなく、海洋観光や開発を含む経済産業界への情報提供や、環境保全にも役立てられる」とのこと。

Licensed material used with permission by Murdoch University