蔡英文総統

写真拡大

(台北 23日 中央社)李大維外交部長(外相)は23日、モントリオールで27日から開催される国際民間航空機関(ICAO)の総会の招待状が、参加の可否を判断する期限の23日現在も届いていないことを明らかにした。これを受け、蔡英文総統は強い遺憾と不満を表明し、「これは台湾に対する極めて不公平な扱いだ」と述べた。

総会は3年に1度開催。台湾は中国大陸との融和路線をとった馬英九前政権下の2013年、ゲストとして1971年の国連脱退以来の初参加を果たしている。ただ、ICAOでは昨年8月、中国大陸の柳芳氏が大陸籍として初めて事務局長に就任。それに加えて今年5月に独立志向の蔡政権が発足したこともあり、台湾の総会参加への影響が懸念されていた。

ICAOは、公式ホームページ上で毎月公表している空港の旅客数などに関する統計・ランキングにおいて、2014年7月分(翌月発表)から使用していた「Taipei, TW」(台湾、台北)の名称を、2015年7月分以降「Taipei, CN」(中国、台北)に変更している。

中央社は総会に招待する国・団体の決定方法や、名称変更の理由などについてICAO側に説明を重ねて求めたが、今のところ回答はない。

今年5月の世界保健機関(WHO)の総会では、台湾への招待状に例年にはない「一つの中国」の原則に関する文言が加えられていた。WHOの現事務局長は中国大陸が推した香港のマーガレット・チャン氏。また、7月には国連食糧農業機関(FAO)関連の会合で、台湾の政府職員が大陸の圧力により入場を拒否される問題も起きた。

馬前政権は、「一つの中国」の原則をめぐる「92年コンセンサス」を基礎として両岸(台湾と中国大陸)の交流を推進。一方、蔡政権はこれを事実上拒んでいるため、受け入れを迫る大陸側が圧力を強めている。

(蘇龍麒、唐佩君、葉素萍、鄭崇生/編集:杉野浩司)