目に優しいサングランスの選び方

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執筆:井上 愛子(保健師・看護師)

サングラスに対して、どのようなイメージを持っていますか?

ファッションアイテム、スポーツやレジャーのためのもの、芸能人…もしかしたら、ちょっと怖いイメージを思い浮かべた人もいるかもしれませんね。

人の印象を大きく変えるサングラスですが、目の健康のためにサングラスをかける人も増えてきています。サングラスと目の健康について、もっと詳しくみていきましょう。

まぶしさと紫外線から目を守るサングラス

サングラスは、もともと欧米人の色素の薄い瞳を守るためによく使われてきました。

瞳の色は、眼球の「虹彩(こうさい;カメラでいうところの絞り機能にあたる部分)」の色になります。色の薄い瞳はまぶしさを感じやすいため、日の光から目を保護するためにサングラスを使う人が多いのです。

とくに紫外線は、肌だけではなく目からも吸収されるため、紫外線が影響する眼疾患もあります。

このように、紫外線やまぶしさから目を守ることが、本来のサングラスをかける健康上の大きな役割だといえます。

目の健康のためには紫外線カットが重要

紫外線が影響するおもな眼疾患には、以下のようなものがあります。

翼状片(よくじょうへん)


結膜(白目)が、角膜(黒目)に侵入してくる病気です。充血や異物感があります。放置するとゆっくりと伸びてきて、瞳孔にかかると視力障害の原因になります。

鏡でみると実際に白目が黒目に入り込んでくることがわかるため、自分で気がつくことができます。手術で翼状片を切除して治療しますが、再発率が高い病気です。鼻側の結膜は、鼻からの反射による光がもっとも集まる場所で紫外線の影響を受けやすいため、鼻側に発症する患者が多いです。

白内障(はくないしょう)


眼球の中の「水晶体(カメラでいうところの凸レンズ)」の弾力性が低下し、混濁して視力障害が起こる病気です。最大の原因は加齢による老化現象ですが、いろいろな要因が複雑に絡み合っていて、紫外線も影響するといわれています。

進行した白内障の治療は、手術で混濁した水晶体を取り除き、眼内レンズを入れる方法が一般的です。

サングラスの色と紫外線の関係

実際にサングラスを選ぶときに、「なんとなく色の濃いサングラスのほうが紫外線を防ぎそう」というイメージを持った人はいませんか?

しかし、色の濃いサングラスと紫外線カットの性能は関係ありません。


色が違うということは、光の波長が違うということです。虹は光の波長が長いほうから順番に、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫と続いています。波長が赤より長いので「赤外線」、紫より短いので「紫外線」と呼ばれていて、これらは人の目に見えません。

つまり紫外線の透過は、色に影響を与えないのです。健康のためには、色の濃さではなく紫外線カット機能がついているかを確認するようにしましょう。

濃い色と薄い色どちらがよいの?

濃い色のサングラスは、暗くなり視界が見えづらいことで瞳孔や虹彩を開くため、紫外線が入りやすくなるといわれることもありますが、眩しさを感じやすい人は必要な濃さのサングラスを選ぶことが必要です。


眩しさは目が疲れやすくなり、眼精疲労につながります。自分の目や使用状況に必要な濃さのサングラスで、予防するようにしましょう。濃さのほかにも、グレーやブルー、黄色など、いろいろな色のサングラスが出ています。

もちろん見え方もそれぞれの色で変わってきます。ゴルフや車の運転など、使用する状況から選ぶとよいでしょう。

ファッション目的でサングラスを選ぶ時は、ついつい自分に似合うかどうかだけを意識してしまいがちですが、健康を意識して選びたいですね。

<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン