6月23日に行われた国民投票でイギリスは、EU離脱を選択した。残留派が48%、離脱派が52%となり、イギリス国民は1973年からメンバーだった社会、文化、経済の連合であるEUから去ることになった。

でも、どんなことがこれから起きるの? 前より経済的に豊かになる? それとも、貧しくなるの? 雇用が増える? 住宅価格は上がるのか、それとも下がる?

離脱の後に、どういう方針にするかは原則2年間、EUとイギリスの間で交渉するので、今の段階ではわからないのが現状。

そんななか、EU離脱によって起こりうる影響を、コスモポリタン イギリス版からお届け。イギリス人をはじめ、外国人との会話ではよく出てくる話題だからこそ、これはぜひ知っておきたい!

・住宅価格が上がる可能性がある

EU離脱の理由の1つにあるのは、イギリスに働きに来たヨーロッパ各国の移民への政策。移民たちのなかには、低賃金で建設業のようなハードな仕事をしている人も多い。もし将来、低賃金で勤務する移民達がイギリス国内で働けなくなると、建設業労働者への支払いが増え、同様に家の値段が高騰する可能性がある。 

その一方では、移民に対してのポイント制度(資格、収入などを基準に受け入れを審査)を強化しようという声もあり、そうすることで、人口増加を抑え、家の購入は需要が低くなり、住宅価格は下がるだろうという声もある。

・EU加盟国内での「人の自由な移動」がなくなるかも

EU加盟国では、基本的に同加盟国内で働いたり、勉強したりする、「人の移動の自由」の権利があり許可されていた。しかし、イギリスのEU離脱後は、その権利がなくなってしまうかもしれないそう。今後のEUとイギリスとの間での交渉次第といえる。

・バカンスが高くなる

EU加盟国内で使える健康保険制度、また、交通手段などに問題があった場合に代償をしてくれる「旅客の権利」という制度があったが、離脱によって、これらの旅行の際の権利もなくなる可能性がある。

それだけでなく、イギリスから国外に行くときはもっと支出が多くなるだろう。

・物価が上がる!?

EUは単一市場(ヒト、モノ、資金、サービスの移動の自由)と呼ばれ、EU加盟国内での輸出入に関税がかからなかった。イギリス以外で収穫されるイチゴ、アボガド、トマトなどが季節外でも、高い関税はかからなかったのだ。

この単一市場から脱退すると、他国と貿易するときにもっとお金を払う可能性もあり、イギリス国内での物価がさらに上がる可能性がある。国民投票の前に、当時のイギリスの財務相はEU離脱によって、各家庭につき、今後約15年間にわたり年4300ポンド(約65万円)のマイナスになるだろうと予測していた。

・男女平等の権利が危うくなるかも…

EUに加盟していたことで、イギリス政府は、働く女性のハラスメントや賃金の平等のための、男女平等を目的としたEUの法律を受け入れていた。もし、EU離脱後、イギリスで同様の法律を実施することになっても、国家が強くなる以上、他のことより優先して実行されるかは分からない。

今後の動きは<ヒト、モノ、資金、サービスの移動の自由>を巡って、EU側とイギリスの交渉が鍵となっていきそう。

※この翻訳は、抄訳です。

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