GK青木心が身体を張ったビッグセーブ。日本は3試合連続無失点で準々決勝へ

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[9.22 AFC U-16選手権グループリーグ第3節 日本6-0オーストラリア]

 9月22日、AFC U-16選手権B組の第3戦が行われ、日本がオーストラリアに6-0の大勝を収めた。すでに勝ち抜けの決まっているチームと敗退の決まっているチームによる“消化試合”だったが、それを感じさせない気迫を見せた男たちがいた。

 この試合で一番の興奮どころはどこだっただろうか。FW上月壮一郎(京都U-18)の先制点だったかもしれないし、中学生MF松本凪生(C大阪U-15)の鮮やかなドリブルシュートだったかもしれない。だが個人的には、終盤に入ってから守備の選手たちが見せた守備にシビれさせてもらった。「絶対にゼロで終わって、準々決勝に行く」。GK青木心(JFAアカデミー福島U18)を筆頭とする各選手の思いがプレーから見えていた。

 大差が付いた試合であるから、守備陣の心理的な強度が落ちてもおかしくはない。ただ、00ジャパンのチームとしての真骨頂はディフェンスにある。DF桂陸人(広島ユース)が体を目一杯に張ってカウンターを阻止すれば、78分にはDF菅原由勢(名古屋U18)がギリギリのシュートブロックで相手の決定機を阻止。「ゴール前と言えば、森山監督ですから!」と本人が胸を張ったとおり、チーム結成以来口を酸っぱくして言われてきたゴール前で体を張る“死守の姿勢”が出た名シーンだった。

 死守と言えば、37分に見せた青木のビッグセーブにも言及しておくべきだろう。前日に「GKの仕事はゼロに抑えること」と豪語していた守護神は、相手のエース格であるFWロバーツの強烈なシュートを手に当てると、ゴールバーに跳ね返ったボールにも鋭く反応。飛び込んできたMFナジャーリンのヘッドをゴールライン上にて間一髪で止めるビッグセーブ。「あれはホントに凄かった!」と森山監督も興奮して振り返るスーパープレーで、「ゼロで抑える」公約を守ってみせた。

 ギリギリのところで体を張って見せる守備の姿勢について菅原は「僕たちにとっては普通のこと」と言い切る。それが普通になった過程にこそ00ジャパンの真価はあるわけだが、チーム結成以来最大の決戦を前にして、それが「普通に」出せていること自体が大きな光明だろう。心を熱くさせるようなディフェンスにこそ、このチームのベースはある。

(取材・文 川端暁彦)