「実際は3時間しか集中して働いてない」なんて言われたら、毎日残業している人は、異論を唱えたくもなるかもしれません。でも逆に8時間ずっと集中して仕事だけをしている、という人もいないのではないでしょうか。

スタンフォード大学出身のメラニー・カーティン氏は、「Inc.com」の記事の中で、8時間労働そのものが、過去の遺物で時代錯誤であると指摘。

これを読んだら、今日は早めに仕事を切り上げて、さっさと帰りたくなるかも。

「実働3時間」のヒミツとは

アメリカ労働統計局によれば、平均的な労働者は毎日8.8時間働いているといます。

にも関わらず、ある研究では2,000人近くのフルタイムのオフィスワーカーが、そのほとんどの時間で「集中して働いていない」ことが明らかになったのです。

以下は、よくある『非生産的行動リスト』。

1.ニュースやウェブサイトを読む(1時間5分)

2.SNSのチェック(44分)

3.同僚との仕事に関係のない会話(40分)

4.転職活動(26分)

5.たばこ休憩(23分)

6.配偶者や友人への電話(18分)

7.ホットドリンクを作る(17分)

8.メッセージのやりとり(14分)

9.おやつタイム(8分)

10.オフィスで食べる物を作る(7分)

 8時間労働に根拠はなかった?

そもそも8時間という労働時間も、人間が集中できる時間に基づいて決められたわけではありません。産業革命時代の遺物であって、現代の情報化時代には適していないのです。

18世紀後半、工場は24時間稼働のため、労働時間は10〜16時間という過酷なものでした。しかし1817年、活動家のロバート・オーウェンは「仕事に8時間を、休息に8時間を、やりたいことに8時間を」というスローガンのもと、労働時間の短縮を提唱しました。

しかしながら、この8時間労働制がスタンダード化するには1世紀近くを費やしました。1914年、自動車のフォード社は8時間労働制を取り入れた上に給料アップを行い、世間を驚かせたのです。そして、大幅な生産性の増加を果たしました。

このように、信じがたいかもしれませんが、そもそも8時間労働は人道的見地から開始されたものだったのです。

 せめて6時間労働だったら…

そして現在、8時間労働には別の問題が生じています。それは「8時間のうち、2時間53分しか生産的な活動をしていない」という調査結果が明らかにしています。

これを実際に取り入れてみたらどうなるでしょうか?さすがに3時間労働制というのは無理があるかもしれませんが、6時間労働制だったらどうでしょう。11時〜17時が基本的な労働時間なら?

もっと十分な休養ができるかもしれないし、もっと集中的に働けて、生産性も上がるような気がしませんか?

問題は、一体どの企業がフォード社のように先駆者となって8時間労働制という慣習を打ち壊してくれるかです。

現代の生産性は20世紀初頭とは比較にならないほどですし、PCやスマホなどをつかった効率化、時間短縮ツールも多く存在し、フォードの時代から100年も変わっていないのは、理にかなっていないと言えるでしょう。

メラニー・カーティン氏が提案するように、社会全体で働き方そのものを見直す時代にさしかかっているのかもしれません。

Licensed material used with permission by Melanie Curtin