かかはなぜ親子丼を思い出したのか「とと姉ちゃん」147話

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連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第25週「常子、大きな家を建てる」第147回 9月21日(水)放送より。 
脚本:西田征史 演出:深川貴志


「君子が亡くなったのは10日後のことでした」

わ〜ッ! 火曜も水曜もあまり変わらない。週前半でかか(木村多江)が亡くなってしまった。合掌。

亡くなる前にかかは娘三人と語り合い、思い出の品をしまった宝箱を開けて過去を懐かしむ。

ここで、ほとほと姉ちゃん!


30年くらい、片寄せ合って女だけで生きてきた小橋家。思い出がいっぱい・・・なのはいいのだが、戦前の思い出ばっかり。
近過去の思い出が全然ないのは、娘達が就職して家族団らんが少なくなってしまったのか。
結局、月に一度のお出かけとかしてないようだ。
ドラマに一家言ある視聴者だったら、星野と仲良くしている場合じゃない、かかを連れてお出かけしたりすれば良かったのにとか言いそうですよネ。
いや、ここは、かかは「真田丸」の秀吉の晩年のような回帰型認知症に違いないとしておこう。だからこそ、深川時代に常子がつくった“親子丼”(31話の話が唐突に出てくるのだ。
それに、そこまでいかなくても年をとると昔のことばかり鮮やかに思い出しちゃうものである。

さらに、ほとほと姉ちゃん!


そのくせ、花山(唐沢寿明)が病床の君子(木村多江)を見舞いにやってくると、最初に小橋家に来たとき、君子に大工さんと間違えられた愉快な出会いのエピソードを思い出すことなく、話は常子の幸せに終始する。
自分が死んだあと、常子を全面的に花山に託そうとする君子も君子だし、「ただ仕事だけに邁進させてしまって申し訳ありません」なんて謝っちゃう花山も花山だ。
花山はかかに「常子はとても優秀でぼくは助かっている」くらい言って安心させてあげればいいじゃないか。

受信料払っているからって希望が通るとは思っていない。しょせんひとりが払っている受信料なんて微々たるものだ。ドラマはつくったひとのものである。
重々わかったうえでさらに希望を言えば、とと(西島秀俊)にかかを迎えて来てほしかった。かかは亡くなってから30年近く、再婚もせずととを思い続けたのだから。
だが残念ながらととの登場は最終回にとってあるらしいので無理。ほとほと残念。
(木俣冬)