同性愛はただの“趣味”か?誰でも理解できるわかりやすい解説

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鈴掛真の【ゲイだけど質問ある?】 vol.15

こんにちは、歌人の鈴掛真です。5・7・5・7・7の短歌の作家です。

男と女がいるこの世界で、みなさんはこんなことを思ったことはありませんか?
「どうしてゲイやレズビアンの人たちは同性で恋愛しようなんて思うんだろう?」
今回はそんな「どうして」にお答えします。

詳しく知りたいけど、なかなか知る機会のない“同性愛”の話題。
【ゲイだけど質問ある?】では、オープンリー・ゲイの鈴掛真が、みなさんの気になる疑問・質問にお答えしていきます!

質問 【同性愛って“趣味”なんでしょ?】

少し前になりますが、今年の2月15日、東京都杉並区の議会で、小林ゆみ議員が「同性愛は個人的趣味だから、行政が支援する必要があるのか」という内容の発言をして話題になりました。
また僕自身も、こうした執筆活動をしているなかで、「たかが自分の趣味の話なのに大袈裟だな……」と冷ややかな目を向けられたことがあります。

同性愛が“趣味”だって!?
趣味ということは、読書やスポーツ、映画鑑賞なんかと同等ということですよね。
それはつまり、いつでもやめれるもの、変えられるもの、無くても大丈夫なものと言うこともできます。

では、みなさんに置き換えて考えてみましょう。
男性が女性を好きになることは“趣味”ですか?
女性が男性を好きになることは“趣味”ですか?
違いますよね。
言ってみればそれは、生まれたときから決められたもの。趣味という概念とは全く別物のはずです。
そんなことを聞かれたら「は? お前、“趣味”の意味わかってんの?」と思うでしょう。
同性愛者も、それと全く同じ気持ちです。
趣味で同性を好きになっているわけではありません!!

「自ら進んで同性を選んでるんでしょ? それなら趣味じゃん!」と思ったら、大間違い。
みなさんがはじめから異性しか愛せないように、僕らは同性しか愛せません。趣味のように、かんたんにやめたり、変えたりできるものではないんです!!

例えばお医者さんから「健康のために、今日から甘いものは一切食べちゃダメです!」と言われるだけでも、相当な苦痛ですよね。ましてやそれが「今日から異性を愛しちゃダメです!」と言われたらどうでしょうか?
同性愛が認められないということは、僕らにとってそれと同じくらい苦しいことなんです。
 

ちなみに未婚率と同性愛者は関係ありませんよ?

同性パートナーシップ制度を導入する自治体が少しずつ増えるなかで、いまだにこういった誤解で“アンチ同性愛”を唱える議員がいることも事実。
「同性婚を認めると、男女の未婚率が上がるからダメだ!」と発言する議員が何年かに一回登場することも……。その度に、いやいや、どうやって試算したのか詳しく教えてもらっていいですか?(笑)と僕は言いたい!

例えば、僕の場合。家族や友人にも同性愛者だとオープンにしています。同性婚が認められようが認められまいが、女性と結婚することはありえません。僕が今後、男女の未婚率の変動に関わることはないわけです。
つまり、同性愛者がむりやり異性と結婚でもしない限り未婚率は下がりません。そんな都合のいい話、僕は乗らねーよ!!

確かに、家庭の事情や大企業での出世の目的で、同性愛者であることを隠して異性と結婚する人もいます。もし同性婚が可能になったら、彼らは異性との結婚を思いとどまるかもしれません。そうしたら、わずかながら男女の未婚率に影響を与えるのかもしれませんね。
そのときどちらを選ぶかは、個人の自由です。

でも、異性愛者のふりをして無理やり家庭を築くことと、結婚は認められないけれど本当に好きになった人と添い遂げられること、どちらが幸せか。
それを考えたとき、僕は後者を選びたいと思いました。

海外では、同性カップルが身寄りのない子どもを養子として引き取ったり、代理母で子どもをもうけたりすることも、今や珍しくありません。男女の未婚率には関わらずとも、同性カップルが出生率に貢献することはできるということです。

男女においても、結婚・出産を選ばない生き方が増えてきました。
同性愛だけでなく、いろんなライフスタイルのあり方が認められることが、国民を幸福にし、この国の未来を明るくすると、僕は思います。
全国の自治体議員のみなさん、ただの結果でしかない未婚率とか出生率なんかの数字より、目の前の国民の幸福そのものを考えるべきですよ!!

いつか同性愛者にも、異性愛者と同じように、本当に好きになった人と添い遂げられる“結婚”という権利が与えられることを、切に願っています。
 

質問、お待ちしています!

鈴掛真の【ゲイだけど質問ある?】第15回、いかがでしたか?
次回は、【やっぱりゲイバーに行くの?】という疑問にお答えしたいと思います。

みなさんからの質問も募集しています。
疑問やお悩みなど、気になるお話をお寄せください。
メッセージお待ちしています!

【今週の短歌】
この恋は
自分で蒔いた
種だから
花になるまで
待っててあげる
 

【ゲイだけど質問ある?】 バックナンバー

●vol.14 【カミングアウトされたとき気をつけるべきことは?】
●vol.13 【職場のゲイとどう接すればいいの?】
●vol.12 【ゲイのHIV事情ってどうなの?】
●vol.11 【ゲイとバイセクシャルってどう違うの?】
●vol.10 【同性愛者と異性愛者の恋愛はありえるの?】
●vol.9  【どうしてゲイにはイケメンが多いの?】
●vol.8  【女性にはまったく興味ないの?】
●vol.7  【どうしてカミングアウトしようと思ったの?】
●vol.6  【ゲイの息子を持つ親として大切なことは?】
●vol.5  【腐女子ってどう思う?】
●vol.4  【いつゲイだって自覚したの?】
●vol.3  【ゲイとオネエってなにが違うの?】
●vol.2  【そもそも同性愛ってどういうこと?】
●vol.1  【ほんとにゲイなの?】

鈴掛真プロフィール


鈴掛 真(すずかけ しん)歌人
愛知県春日井市出身。東京都在住。
著書に『好きと言えたらよかったのに。』(大和出版刊)がある。
雑誌『東京グラフィティ』で連載中。
Twitter・ブログでも短歌を随時発表中。

●Twitter http://twitter.com/suzukakeshin
●ブログ さえずり短歌
●オフィシャルWEBサイト http://suzukakeshin.com

Written by 鈴掛 真