「世界で最もかわいそうなシロクマ」を救うため、英の動物公園が受け入れを表明

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「世界で最もかわいそう」と呼ばれていたホッキョクグマを救うため、イギリスの動物公園が引き取りに名乗りを上げ話題となっている。

世界で最も悲惨な動物園

そのホッキョクグマの名前は「ピッツァ」。中国、広州のショッピングモール内にある「極地海洋世界」という動物園に、たった1頭で住み続けてきたと言われている。

しかしあるメディアによれば、ここは「世界で最も悲惨な動物園」または「動物たちの牢獄」だという。

実際に身を隠す場所を失われた動物たちは、狭苦しく薄暗い空間に閉じ込められ、窓を叩いたりする来場者や、写真撮影のフラッシュに脅かされながら暮らしているそうだ。

この動画では「ピッツァ」が涙さえ浮かべているように見える。

多くの批判が寄せられる

そのため動物愛護団体のアニマルズ・アジアが、今年の1月に「極地海洋世界」の閉鎖を求めて嘆願を開始。現在までに50万人以上の署名を集めたという。

さらに7月には、来場者が撮影したとされる「ピッツァ」の悲しげな写真がネットでも拡散し、世界中から動物園に多くの批判が寄せられたそうだ。

このような動きの中で今回、イギリスのドンカスターという街にある「ヨークシャー野生動物公園」が「ピッツァ」の引き取りに名乗りを上げた。

広大な敷地でのびのび暮らせる

BBCによればヨークシャー野生動物公園はシロクマの調査保護プログラムを導入し、革新的な生育環境を整え、現在他にも4頭が住んでいるという。

その敷地は10エーカー(約4ヘクタール)と広大で園内には2つの湖もあり、そのうちの1つは8m以上の深さとなっているため、「ピッツァ」も野生のシロクマと同じように潜ることができるそうだ。

AnimalsAsia

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アニマルズ・アジアのDave Nealeさんはサイトの中で「『ピッツァ』は信じられないほど素晴らしい環境の中で楽しみながら暮らせるだけでなく、クマたちのコミュニティの一員にもなれるでしょう」と述べている。

しかも引き取りは「極地海洋世界」が再びシロクマや同様の大型動物を飼わないことを前提にしており、彼らが新たな動物を購入しないよう金銭的な支払いをする予定はないそうだ。

まだ他の動物たちも残されている

もっとも多くの批判を浴びてから「極地海洋世界」側も、園内の環境改善に努力してきたという。

しかしまだ施設は狭苦しくて自然のものが何もなく、他にもオオカミやホッキョクギツネ、ベルーガ、セイウチが残されているという。

そのためアニマルズ・アジアは「ピッツァ」が引き渡されれば、その見返りとして残された動物たちも安心して暮らせるように、「極地海洋世界」側にアドバイスを行うなど無償でサポートしていくとしている。

中国の施設側は受け入れを拒否

この申し出に対し、中国の水族館は、外国の介入は不要と受け入れを拒否している。

「ピッツァ」が一刻も早く過酷な環境から解放されることを願う。