ミャンマー人は、まじないの類いが大好き。そんな彼らが熱心に取り組む、「ジーゴージー参り」をご存知ですか? 

 
ジーゴージーを直訳すると「9大ジー」。月曜日の夜明けから正午までに、名前に「ジー」(「大」の意味)がつく9ヶ所のパゴダや仏像を回りきれば、願いが叶うというものです。しかも、9ヶ所すべてで、数珠の玉の数108個を9周分、つまり972回ずつのお経を唱えねばなりません。お経は短いものでもOKですが、効率よく回らないと時間切れになります。

というわけで、私も大いなる野望を胸に参拝開始! 日本人なので、唱えるお経は南無阿弥陀仏を選びました。

 

長い睫毛で縁取られた瞳が魅力的


著者撮影

6:00
最初に訪れたのは、巨大寝釈迦物で有名なチャウッタージーパゴダです。全長70mの姿は迫力満点。1907年の創建時のインド様式の出来ばえが不評で、第二次世界大戦後に作り直したのだとか。お顔はいささか現代的で、宝塚歌劇団の男役といった風情でしょうか。

 

ゴージャスな金の衣装にも注目


2著者撮影

6:50
次は、チャウッタージーの向かいにあるガータッジーパゴダへ。薄暗い本堂内に、ぼおっと白く浮かび上がる大仏がとても神秘的。高さは約14mあり、1900年頃に建てられたといわれています。金色に輝く衣装は、ヤンゴンの他の仏像に比べて格段に豪華な仕立てです。

 

肌の質感を感じられるリアル仏像


3著者撮影

7:40
ガータッジーから車で10分ほどで、3つ目のミンガラースータウンビーパゴダに着きます。こちらの仏像は9大ジーの中ではちょっと小ぶり。でも、口元にうっすらほうれい線があったりして、リアルな息遣いが聞こえてきそうな顔つきです。

 

ヤンゴンでも数少ない真鍮製大仏


4著者撮影

8:15
次のチェートゥンパゴダの仏像は真鍮製で、ガラスと鉄の柵で覆われています。本殿前の大きな池にはフナやコイがたくさんおり、参拝客が餌売りから買った餌をせっせとまいています。ミャンマー人が信仰する上座部仏教では、動物に餌をやると功徳が積めるためです。

 

聖地シュダゴンには3ヶ所が集中


5著者撮影

8:55
チェートゥンから、ミャンマー仏教の総本山シュエダゴンパゴダの東口まではすぐ。歩いて行きましょう。シュエダゴンは、境内にたくさんのお堂や仏像があり、9大ジー参りで行くべき9ヶ所のうち3ヶ所が集まっています。

まずは入ってすぐ左手にあるカウンランジーへ。お堂に並ぶのは4つの大仏です。大人数でシュエダゴンへ参拝する場合、集団読経にこのお堂をよく使います。運がよければ、大勢の人が一斉にお経を唱和する荘厳な雰囲気を味わえるかもしれません。

6著者撮影

9:25
カウンランジーから境内を時計回りに進み、チャンタージーへ。シュエダゴン内で最大の仏像です。仏像手前に垂れ下がった紐は天井の巨大ウチワに繋がっており、参拝者が代わる代わる紐を引っ張てあおぎ、お釈迦様に涼んでいただくのです。皆さんもいかがですか?

7著者撮影

9:50
次も、同じ境内にあるナウントージーへ。シュエダゴンは、インドより持ち帰ったお釈迦様の髪を安置するために建てましたが、仏塔が完成するまでの間、聖髪をここに保管していました。残念ながら、敷地内へ入れるのは男性のみとなっていますのでご注意を。

 

派手な電飾でピカピカの3大仏


8著者撮影

10:30
そのまま歩いて、シュエダゴンを南口から出ましょう。目の前にあるのがヤハンターティトージーパゴダです。たくさんの電飾光背で飾られた大仏は日本人には違和感がありますが、ミャンマー人には、天上人であるお釈迦様を表現するのに欠かせないアイテムなのです。

 

ヘビとカエルが仲良くなれるパゴダ!?


9著者撮影

11:30
さぁ、ついに最後です。9ヶ所中で唯一、市街の西寄りにあるコータッジーパゴダに来ました。20世紀初頭、ある僧が、カエルとヘビが闘って相打ちする夢を見て、争いのない聖域を作りたいと建てたそうです。境内には、カエルとヘビの像も祀っています。

 
なんとか、正午までに回り終えましたが、渋滞に阻まれギリギリになってしまいました。自営業をしている知人の中には、毎週月曜の午前を、可能な限り9大ジー参りにあてているという猛者もいます。ちなみに彼は、ミャンマー語で最短の4文字お経「アラハン」(「阿羅漢」と同義と思われる)を唱えているとのこと。南無阿弥陀仏より短く、読経時間を短縮できそうです。

 
月曜にヤンゴンにおられる方は、9大ジー参りに挑戦してみませんか?

 
(text & photo : 板坂 真季)

 
隅から隅まで!魅惑のミャンマー探検
他の記事を読む>