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「子どもは2人以上欲しい」と望む夫婦は多いといえども、出生率の数字などを見ると、現実にはさまざまな事情で断念しているよう。では、「住まい」の面において子どもを2人、3人と育てるには、どんなハードルが存在するのだろうか。SUUMOと、地域の子育てネットワークを推進するAsMama(アズママ)と共同で、2人以上の子どもを育てるママたちに聞いてみた。

2人以上の子どもを育てるママの8割以上が、家の悩みアリと回答!

今回、「多子世帯における住まいへの『不』とその解決策」(※)というテーマで、子どもがいるママにアンケートを実施。そのなかから、現在、関東地方在住で、アパートやマンションなどに住み、2人以上の子どもを育てている方121人の声をまとめた。

※子どもが2人以上いる世帯を「多子世帯」とする

まず、「2人目以降の出産を考えたときに家について、悩んだことがありますか?」と質問。するとなんと86.0%に当たる人が、「悩んだことがある」と回答。具体的な不満や悩みの内容について見ていこう。

悩みの第1・2位にランクインするのが「家全体の広さ」「リビングダイニングの広さ」といった、「広さ」に関するもの。次いで3・4位には、「部屋の数」「家全体の収納」と続いていく。とにもかくにも「住まい全体にもう少しゆとりが欲しい」「リビングがもう少し広かったら」「もうひと部屋あったら」という、広さに関する不満が見てとれる。

【画像1】多子育児に当たり不満を抱えている箇所(SUUMO×AsMama調べ)

【画像1】多子育児に当たり不満を抱えている箇所(SUUMO×AsMama調べ)

不満は「広さ」が圧倒的に。その意味とは?

もう少し詳しく、不満を抱えている箇所を見てみると、部屋別では、家全体、リビングダイニング、キッチンが上位3つにランクイン。要素別では広さ、収納、部屋数といった内容がワースト3として挙げられていた。この2つの質問とも、3位と4位以下の項目にかなりの差をつけているところを見ると、広さやゆとりへの根強い不満が見てとれる。

【画像2】多子育児に当たり不満を抱えている箇所[部屋別](SUUMO×AsMama調べ)

【画像2】多子育児に当たり不満を抱えている箇所[部屋別](SUUMO×AsMama調べ)

【画像3】多子育児に当たり不満を抱えている箇所[要素別](SUUMO×AsMama調べ)

【画像3】多子育児に当たり不満を抱えている箇所[要素別](SUUMO×AsMama調べ)

フリーコメントを見ても、「モノが増え、部屋が狭くなる」「(子ども部屋など)部屋数が足りない」といった文言がズラリ。確かに子どもは1人いるだけで、こんなにモノが増えるの!? と驚くほど。しかもそうした子ども用品に加えておもちゃ、役所や幼稚園・保育園、塾からのお知らせ、季節の行事で使うものなど、種類や性格の違うものが加速度的に増えて混在するため、片付けも容易ではなくなる。

個別の場所でも広さについての要望もさまざまあるようで、「玄関にベビーカーを収納したい」「2人の子どもを同時にお風呂入れるので、そのときの脱衣スペースが欲しい」といったものも。どちらも日常の小さな不満だが、「せめてもうちょっと玄関が広かったら……」「ここに収納があったらいいのに……」という不満を抱くのは、子育て中の身としては痛いほどよく分かる。

家選びで重視するのは「立地」。じゃあ、広さと部屋数はどうする?

次に、家探しで最も重視する項目について見てみると、1位は「立地」で47.9%に当たる人が回答、続いて2位は「家の広さ」で30.6%だった。

【画像4】新居を購入(または賃貸)する場合、家選びで重視する項目(SUUMO×AsMama調べ)

【画像4】新居を購入(または賃貸)する場合、家選びで重視する項目(SUUMO×AsMama調べ)

ひと昔前までのように、多少不便な立地でも「広々とした住まいを!」という価値観ではなく、立地も重視しつつ、家の広さも確保したいという「バランス重視派」の人が増えているよう。確かに夫婦共働きが一般的になってきた今では、当たり前の考え方かもしれない。

その点で譲れるかもしれないのが、3位にランクインしている「部屋数」だ

【画像5】子ども部屋は個別に必要だと思いますか?(SUUMO×AsMama調べ)

【画像5】子ども部屋は個別に必要だと思いますか?(SUUMO×AsMama調べ)

というのも、子ども一人ひとりに個別の部屋は必要ですか? という質問に対し、半数近くの43.6%が「個別である必要はない」と回答している。さらに完全な個室でなくとも、ゆるやかに仕切られている空間があればOKという声も。

「子どもの成長に合わせて手軽に間取りや家の使い方を変えられると良い。収納やキッズスペースを移動できたり、スタディゾーンを変えられたりできると便利だと思う」という意見もあった。確かに子どもが未就学児/小学生/思春期という、年齢によっても必要なスペースは異なってくる。

以前SUUMOジャーナルでも紹介したように、最近では、自分で動かすことができる収納家具で間取りを変更できたり、部屋の中に移動可能な小屋が置けたりできるなど、既存の○LDKにとらわれない住まいも登場してきている。こうした柔軟な間取りのマンションが増えると、2人、3人と子どもを育てるハードルも少しは低くなるのかもしれない。

●調査概要
[多子世帯における住まいへの『不』とその解決策]より
・調査期間:2016年3月7日〜3月22日
・調査方法:対面実地調査およびインターネット調査
・対象:関東地方で集合住宅(アパート/賃貸マンション/分譲マンション)に住んでいる女性(子どもの人数2人以上)
・有効回答数:121名●参考
AsMama(アズママ)
・子どもが多いと何が大変? ママ座談会[1] 風呂場の安全、狭い玄関
・子どもが多いと何が大変? ママ座談会[2] つらい洗濯、あふれるモノ