日銀の追加金融緩和で買い入れ額が約2倍にアップして再注目されているETF。では実際、どんな戦略で、どの銘柄に投資すべきか。最新の市場動向から分析した。今なぜETFが再注目されるのか?21世紀に最も成長した金融商品ETF日銀は、7月29日の金融政策決定会合で追加金融緩和を決めた。現在、年3・3兆円のETF(上場投資信託)の買い入れ額を約2倍の6兆円に増やすというもの。実際、8月の日本市場は為替の円高傾向が続き、本来であれば日本株は下落傾向になるのが筋。しかし、1万6000円台後半で底堅く展開しているのは、「日銀のETF買い期待が市場心理の下支えとなっている」という市場関係者の声も多い。これをきっかけに再び国内ETFに注目が集まっている。「ETFは、21世紀に入ってからの金融商品としては最大のヒットではないでしょうか? 世界のETF市場では、2000年には純資産総額約9兆円、上場本数約100本だったものが、2015年時点では、約350兆円、約6000本と急拡大するほどのめざましい成長ぶりなのです」と語るのはGCIアセット・マネジメントの、太田創さん。「米国でETFが人気なのは当然」とその利便性を説くのは、インヴァスト証券のマーケティング部、ササ・リーさん。「ETFは、日経平均株価、S&P500といった各国・各種マーケットの代表的な指数に連動して運用されるので、分散投資が可能です。なによりも、投資信託が1日1回の価格設定なのに対して、株式と同様、市場に上場しているので、機動的に売買ができます。投資信託に比べて、圧倒的に低コストなのも見逃せません」とその魅力を解説してくれた。つまり、分散投資ができるうえに市場でリアルタイムに売買できるという、投資信託と株式の爐いい箸骸茲〞をしているというわけなのだ。10年で25・13倍に成長した米国株が注目では、実際にはETFの銘柄をどう選ぶといいだろう?「ETFは国・地域、資産クラス、業種などさまざまな投資対象から選ぶことができますが、初心者の人は、まずは地域に注目するのがわかりやすいです。今でいえば、最も安定成長しているのは、やはり米国株式ということになるでしょう。次に中国を除いたアジアです。日本株も決して悪くはないでしょう」(太田さん)「まずは米国に注目です。代表的な株価指数のS&P500を見ても、この10年間で約67%も価格上昇しています。これは日経平均株価の伸びの25・13倍にもなります」(リーさん)。投資の鉄則は伸びる市場を選ぶことだ。取材・文●酒井富士子(回遊舎) 撮影●大倉琢夫、山下吉隆

GCIアセット・マネジメント執行役員チーフ・マーケティング・オフィサー太田 創さん

インヴァスト証券マーケティング部ササ リーさん