日本でのペットフードの歴史と謎に迫ってみた

写真拡大

前回、ペットの世話の専門家であるペットシッターSOSの倉西俊平さんに、「知ってビックリ!専門家が語るペットフード誕生の歴史」(前回記事へのリンク)ということで、ペットフードの前身ともいうべき犬用ビスケットが船乗りの保存食から誕生したことをご紹介した。

今回は1930年代から登場した、缶詰タイプのウェットなドッグフードが日本にいつやってきたのか、そしてプレミアムフードへの変遷をどう遂げたのか、その謎に迫ってみたいと思う。

■ペットフードが日本にやって来た

さて、日本にペットフードはいつ頃やってきて、どのように広まっていったのだろう。前回に続き、ペットの世話の専門家であるペットシッターSOSの倉西俊平さんに話を聞いた。

「第二次世界大戦が終わり、米軍が連れてきた犬とともにドッグフードも日本に持ち込まれました。しかし当時は、食べものに困窮していた時代であり、フードの普及には程遠い状態でした。1960年には遂に国産のドッグフード『ビタワン』が販売されましたが、一部の富裕層にしか普及しませんでした。東京五輪も終わり高度成長期の昭和40年代辺りでようやく状況が好転し、ペットの食事に配慮しようという気運が生まれてきます。ドッグフードのCMが放映されたのもこの頃でした」(倉西さん)

犬や猫は、番犬やネズミ獲りとして役に立てばいいという時代から、ようやく愛犬、愛猫というとらえ方が浸透、そこから「ペットの食事」という考えになっていったのだ。

■プレミアムフードへの変遷

今では数多くの種類のフードが開発・販売されている。ペットもずいぶんとグルメ志向になったが、日本ではどのように発達してきたのだろう。

「市場の拡大とともに、成長期別や味の種類によって差別化がはかられるようになります。1980年代に入ると、プレミアムなどと銘打った高級感を打ち出すフードも登場しました。タンパク質の素材に鶏肉を用いて消化吸収をよくし、アミノ酸バランスの優れた原材料を使っているものをプレミアムと呼ぶことが多いようです。さらに、1990年代には多くのメーカーで合成保存料の使用を止めていきます。代わりにビタミンCやビタミンEを使うようになってきました。今では動物性食材を一切使用しないマクロビオティックなフードも売られています」(倉西さん)

人の知恵もペットの健康に一役かっているようだ。

■ペットフードの法制面での決まり

最後に人が口にする加工食品にはさまざまな規制があるが、ペットフードにも法制面での決まりはあるのだろうか。

「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)が施行されたのは2009年です。犬と猫のフードにのみ適用され、ペットの健康に悪影響を及ぼすペットフードの製造、輸入または販売は禁止されました。また、消費者に対して適切かつ十分な情報を提供するために製造業者名や賞味期限などの表示が義務付けられました」(倉西さん)

全てのメーカーがこれを遵守し、安全で安心できるペットフードを提供するようになったのだ。

今はペットの個性に合わせ、いろいろな種類から選べる時代。ペットの好みや体調をよく知り、体によいものを選ぶのが飼い主の義務であり喜びなのだろう。

●資料提供者プロフィール:ペットシッターSOS
1997年に「ペットシッター」の商標登録を行い、プロのペットシッターとしての専門の研修、養成期間を経て、全国で初めてペットシッター専門のフランチャイズを展開している。フランチャイズ全店が動物取扱業登録店であり、国内唯一の正規資格「認定ペットシッター資格」を有している。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)