左『ishihara-yoshizumi.com』より/右・石原慎太郎公式サイト『宣戦布告.net』より

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 またも石原慎太郎の"老害"ぶりが露呈した。先週、豊洲新市場問題で石原元東京都知事が在任中の2008年に"地下コンクリート案"をゴリ押ししていたことが発覚したが、慎太郎は15日夕方、記者に囲まれ「下(市場長)から聞いたことをみなさんに伝えただけ」と逆ギレ。だが、17日には一転して「(自分が)専門家から聞き、都の幹部に検討したらどうだと言っていた」と前言撤回したのだ。

 だが、一方で慎太郎は「コンクリート(で地下空間)を造る計画は一切報告を受けていない」と自身の案が採用されたわけではないと弁明。しかし、現在にいたる地下コンクリート構造は慎太郎の一言からはじまっていたことは事実であり、経緯説明が二転三転するこの問題の元凶にあることはたしかだ。

 にもかかわらず、ワイドショーによる追及は相変わらず手ぬるい状態にある。とくに、本日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)は息子の石原良純が出演するとあって注目が集まったが、まるで茶番劇のような展開だった。

 番組では、慎太郎の発言撤回に話題が及ぶと、司会の羽鳥が「良純さん、お待たせしました」と話を振り、良純は「まだやるんですか?」「僕、結構、土日で観たんですけど」とおどけた様子で返答。良純は「『下から』とか覚えていないことを、まあ、ある種、無責任に言うから」としながらも、「でも、ああいうもの言いの人だから、(記者が)訊きにきたら『うるせえよ、コラ』ってやってしまうから、そうなった」「(都知事時代には)いろんな懸案があるなかで、あんまり重大だと思ってなかったんでしょうね」と話した。

 さらに、良純は父親の無責任ぶりを、このように理屈づけた。

「石原慎太郎という政治家として見たときに、いわゆる都知事っていうのは本来、サッカーでいう監督であるべきなのに、石原慎太郎はやっぱりフォワードなんですよ、結局。そういうなかで『前へ前へ』と言って、ディフェンスのことを考えてなかったりするっていう。それが政治家としていいのか?って話はみなさんで考えていただきたいこと。ただ、そういう役回りの人なんだから、こういうことが起こる。でも、しようがないなって僕は思います」

 さらに、良純は昨日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ)でも、「基本的に政治家であり知事である以前に作家だから、創作活動のなかで生きてるんですよ」「継続していくことにかんしてあんまり興味がない」とも話していた。

「そういう役回りの人」であり「知事である以前に作家」だから「しようがない」......。そんなことを言ってしまえば、どんな暴挙に出ても慎太郎は許されるということになるが、この詭弁に、『モーニングショー』ではよりにもよって他の出演者も丸乗りしたのだ。

 たとえば、良純と同じくコメンテーターの住田裕子弁護士は「供述の信用性を見るときね、やっぱりいきなり行ったときは、本当に覚えていないときは適当なことを言う可能性があって」と言い、羽鳥も「フォローするわけじゃないけど、いきなり(記者に)来られて、わからないんだったら『わからない』って言うべきだった」。テレ朝の玉川徹も「『覚えてない』って感じなんでしょうね」と感想を述べた。

 また、玉川は「これ、また『擁護してる』とか書かれるのかもしれないけど、だって親子なんだから関係ないもんね。良純さんが擁護する必要なんか何もないですから」と述べてもいたが、しかしこれは息子だからどうとかいうような話ではない。

 そもそも慎太郎は、13日に生出演した『プライムニュース』(BSフジ)で「僕は騙されたんですね。言葉は悪いかもしれないけど、めくら判を押されたというか、つんぼ桟敷に置かれたっていうかね」と、差別発言を連発しながら"自分は被害者"と強調。さらに15日には「東京は伏魔殿だ」とさえ言い放っていた。

 ここまで強い言葉で非難していたのに、いざ在任中に地下コンクリート案をゴリ押しし、専門家会議から「新しい方法論を試すにはリスクが高い」と疑義の声があがっても「その人の専門性というのはどんなものか分からない」などと難癖をつけていたことが発覚、言い逃れができなくなったと見るや、何食わぬ顔をして発言を撤回......。しかも良純によると、騒動の渦中にあった慎太郎は電話で「知らねえよ、おれは」と言い、「そういうことは言わないほうがいいよ」と良純が助言すると「うるせえよ」と返したという。

 一体、「騙された」と言っていたのは何だったのか。発言の180度転換に対して責任追及することは当然の話であるばかりか、「知らねえよ」という開き直りの言葉を聞いても"いかにも石原慎太郎""よく覚えてなかったのだから仕方がない"などと処理して終わらせるのは、どう考えても「擁護」「フォロー」でしかない。

 しかも、ワイドショーによる石原問題の取り上げ方は、どこも似たり寄ったりのものだ。いま、各局とも豊洲問題を集中的に取り上げているのに、慎太郎の問題が発覚しても、話題が取り上げられるまでの動きは非常に鈍かった。さらには、あまりにも醜い前言撤回まで起こったのに、厳しい追及は行わず、触れる程度の扱いで済まされている。

 ワイドショーはあれだけ舛添要一前都知事には執拗に「早く責任をとれ」と大合唱をしていたのに、相手が慎太郎になるとこの様。もし、慎太郎の一連の言動を舛添がとっていたならどうなっていたか。いまとはまったく違う様相を呈していたはずだ。

 いかに慎太郎がメディアにとってタブーになっているのか、その実態は既報の通りだが、マスコミが相手によって態度を変えるような状態では、豊洲新市場問題の真相追及など夢のまた夢というものだろう。
(編集部)