Q:脳出血を起こしました。幸い軽症で、後遺症もありません。太っていたのでダイエットをしています。高かった血圧も下がってきました。しかし、再発するのではないかと心配です。漢方薬は再発予防に役立つでしょうか。
(52歳・地方公務員)

 A:脳出血の主な原因は高血圧です。脳出血が起きると、4分の1の人は1年以内に再発しますが、再発の場合も主な原因は高血圧です。一度脳出血を起こすと、5年以内に約半数の人が再発します。
 こういったことからも、再発予防に努力することが肝心です。ご質問の方は血圧は下がってきたそうですが、これからも血圧を正常に保つようにしてください。ご質問の漢方薬についてですが、漢方薬は脳出血の再発予防に役立ちます。

●『補陽環五湯』がお勧め
 具体的に漢方薬名を挙げると、まず『補陽環五湯』があります。脳出血の再発予防に用いられます。脳の血管を強化しつつ、脳の血液循環を促進します。高血圧で動脈硬化が進んでいる人の脳出血予防に用いることもあります。
 次に『七物降下湯』があります。この漢方薬の主薬は黄耆で、黄耆には血管壁を強化する働きがあり、高血圧の人の脳出血予防や、脳出血で四肢の麻痺が残った人の麻痺回復によく用いられます。
 この『七物降下湯』に『当帰芍薬散』または『四物湯』を併用すると、脳出血の止血になお効果的です。『当帰芍薬散』には、血の巡りをよくする作用があります。生理学的に最適な血の巡りにすれば、止血にも安心です。『四物湯』も血の巡りをよくします。
 漢方は、血の巡りをよくすれば、出血も血栓も予防・改善できると考えます。以上の漢方薬も、血液の循環を促進し、出血を止める処方です。
 ご質問の方の生活習慣は分かりませんが、喫煙や過度の飲酒は血圧を上げる要因です。
 アルコールは少量なら健康によいのですが、飲み過ぎは血圧を上げるなど、健康を害する要因となります。飲み過ぎないように自重しましょう。
 また、血液や血管の健康のためには、バランスのよい栄養が必要ですが、食べ過ぎないように注意してください。

岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。