旬の時期を逃さず、産地を選んで仕入れたサザエ、ホタテ、イカを、トマトソース、ガーリックとイタリアンパセリを練りこんだバターと合わせ、オーブンで焼き上げた一皿。ぐつぐつと沸くバターにワインが好相性。2600円(税別)(撮影/山本倫子)

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 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回、俳優の寺田農さんが選んだのは「クチーナ ヒラタの魚介のガーリックバター焼き」だ。

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 食べることが好きで、家でもよく料理するんですが、外食となると、若いころからイタリアンが好きですね。「お父さんの若いころなんて、スパゲティとピザぐらいしかなかったくせに」って、娘には笑われますが。

 この店はもう、30年ほど続く名店です。先代の平田勝シェフは、日本に本格的なイタリアンを紹介したといわれたほどの方です。今は愛弟子の町田武十シェフをはじめ若手スタッフが、名シェフの味を守りながら、新しいことに挑戦していて、そんなところも好きな理由かもしれません。

 さて、この料理は先代からのもの。季節の魚介を存分に楽しませてくれる逸品です。ガーリックバターの香りにまずノックアウトされて、トマトソースをまとった季節の魚介は、うまみがぎゅっと詰まっている。いつ食べてもこれぞイタリアン、という感じで、ほぼ毎回注文しますね。

 新旧の両方を味わえるひとときが、新鮮でもあり安心でもあり。私にはそんな一軒ですね。

東京都港区麻布十番2‐13‐10 エンドウビル3F/営業時間:12:00〜14:00L.O.(ランチは火〜土のみ)、18:00〜22:30L.O./定休日:祝日の月曜

週刊朝日  2016年9月23日号