18日放送、フジテレビ「あのアスリートを一流にした劇的スイッチ!」では、「トップアスリートのやる気に火を付け人生を変えた」(公式サイトより)きっかけを紹介。その一人として、川崎フロンターレ大久保嘉人が出演した。

番組のカメラに「すごい悔しくて涙が出てきたのは覚えていますね」という大久保の“スイッチ”とは、2013年に亡くなった最愛の父・克博さんの言葉だった。

それは大久保が中学生の時。実家のある福岡県から長崎県に移り、国見中でサッカーに打ち込むことになった矢先、入学直後のサッカー部選抜テストが不本意な結果となり、いきなり挫折を味わったという。

その様子を見ていたのが、福岡県から練習を観にきていた克博さんだった。練習後、福岡に帰る父の元に大久保が歩み寄ると、父からは「サッカー辞めて帰ってこい」という驚きの言葉が返ってきた。

克博さんはすぐさま車に乗り、フェリー乗り場へと走り去ってしまったが、大久保は自転車を漕いで必死に車を追いかけたという。「せっかく親元を離れて頑張ろうとしている時に、もうそれを言われたっていう焦りっていうか。すごい悔しくて涙が出てきたのを覚えています」。こう語った大久保だが、後に克博さんからこの時のことを聞くことができたという。

「(克博さんは)何も話さずにそれを言って帰ったから寂しかったって言ってました」と明かすと、大久保は「それぐらいしないといけないんだっていう風に思っていたらしいです。本当にあの言葉でスイッチが入ったと思います」と亡き父の言葉に感謝した。