『沈黙』(遠藤周作/新潮社)

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 『海と毒薬』『深い河』で知られる日本を代表する人気作家・遠藤周作の名作『沈黙』がマーティン・スコセッシ監督によって「沈黙-サイレンス-」のタイトルで映画化され2017年に公開されることが明らかとなった。豪華キャスト陣も発表されており、原作ファンからは「あの傑作小説がスコセッシで映画化とか…嬉しすぎて声にならない!!!」「うぉぉぉ〜! 大好きな小説! 来年、絶対劇場に見に行くぞ!」とあちこちで興奮の声が上がっている。

 人間の善悪や信仰心について常に鮮烈に問題提起をし、高い支持を得てきた名作『沈黙』。同作は、17世紀の日本で布教活動をしていたある高名な宣教師が「キリシタン弾圧」によって棄教したという話からはじまる。自分の師が信仰を捨てたと知った若い司祭・ロドリゴは衝撃を受け、その真偽を確かめるために日本に訪れる。しかしそこで目の当たりにしたものは、日本人信徒に加えられる残虐な拷問の数々。自分が信仰を捨てれば信徒は助かる、しかし捨てなければ信徒たちの殉教のうめき声を聞き続けることになる。キリストの踏み絵の前に立ち、究極の選択を迫られたロドリゴが選んだ道は――。

 西洋の信仰と日本人の信仰の違いや、キリスト信仰の本質など、永遠のテーマに切りこんだ同作には、「この本で、一番つらい愛の行為を見た! 鳥肌の連続でした」「宗教について考えたこともない人に読んでほしい! キリストに全てを捧げてきたロドリゴの情熱と葛藤に身悶えすることになるはず」「文章は難しくも堅苦しくもないのに、どんどん人間の心の深い部分に潜っていくような感覚でした。偉大なクラシックです!」と、感銘を受ける読者が続出した。

 そんな同作の映画「沈黙-サイレンス-」の監督を務めるのは「タクシードライバー」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で知られる巨匠マーティン・スコセッシ。同氏は1988年にキリスト教を題材にした映画の制作中に『沈黙』を読み、衝撃を受けたとか。そして原作と出会ってから28年を経た今、念願の映画化にこぎつけたのだという。

 またキャストにも豪華な面々が揃う。主人公のロドリゴ役を映画「アメイジング・スパイダーマン」シリーズのアンドリュー・ガーフィールドが演じるほか、主人公の師を映画「96時間」や「フライトゲーム」のリーアム・ニーソンが務め、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」に出演したアダム・ドライバーも登場する。また日本からはロドリゴを裏切るキチジロー役を窪塚洋介、通詞役に浅野忠信のほか、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシなど日本を代表する実力派俳優が多数参加する。

 この巨匠に加え、豪華キャストによる映画化に、原作ファンは「ハリウッドがちゃんとした時代劇を作ってくれそうでめちゃくちゃ楽しみ!」「スコセッシ監督でアンドリューが出てて、しかも沈黙! 見たくて見たくて震えるわ!」「ハリウッド勢が傑作『沈黙』にがっぷり四つになって取り組んでる感が漂ってる…これは名作の予感」と期待値はMAXのようだ。

 戦後日本文学の金字塔とも呼び声高い『沈黙』の映画化。豪華キャストやマーティン・スコセッシの手によって、今までにない衝撃の映画体験ができそうだ。来年の公開まで、原作を読んで予習しておけばさらに楽しめるだろう。

■映画「沈黙-サイレンス-」
公開日:2017年
原作:遠藤周作
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ジェイ・コックス
出演:アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシ
撮影:ロドリゴ・プリエト
美術:ダンテ・フェレッティ
編集:セルマ・スクーンメイカー
配給:KADOKAWA