沖縄県の島々で受け継がれてきた方言「しまくとぅば」は、琉球舞踊など伝統文化のベースであり県民のアイデンティティともされてきた沖縄県そのもののような存在でした。しかし、戦後の標準語励行運動や核家族化、移住者の増加等によってしまくとぅば離れが加速しました。そこで沖縄県は、改めてしまくとぅばを普及させたいという願いのもと、2006年に「しまくとぅばの日」を制定しました。それが今日、9月18日です。


しまくとぅばを話すのは全体の約10%という危機!?

2013年に行われた沖縄県民への意識調査によると、ほとんどの県民がしまくとぅばに対する親しみは感じてはいるものの、「日常的にしまくとぅばを使う」と回答したのは全体の約10%で、「共通語と同じくらいの頻度で使う」と回答した人を合わせても全体の35%と、ユネスコが消滅の危機に瀕すると指定したことに納得してしまう結果が出ています。一方で、印象的なのは、10代の意識調査で「しまくとぅばは必要である」と回答した若者は7割を超え、言葉への意識の高さを感じます。「しまくとぅばは少しは理解できるが、話せない」という人も多いようで、そもそも方言に触れる機会が少なくなっていることが伺えます。また、県外の人がテレビなどで馴染みのある沖縄の方言は「ウチナーヤマトグチ」といって、新しい沖縄の方言です。しかし、このウチナーヤマトグチでも、若い世代は使わなくなっていると言われています。県はこれらを受けて、2013年からの10年後に向けて新たな施策を打ち出しています。


しまくとぅばは地域によって異なる!?

ところで、しまくとぅばと一括りに呼んでいますが、大きく分けて3つの方言に分けられ、細かく見ていくとさらに違いがあり、方言同士の意思疎通が難しいこともあります。そのため、しまくとぅばの継承には地域ごとの人々の関わりが頼みの綱であった為、核家族化が進みテレビやマスコミなどで標準語に触れる機会が格段に多くなった若者への浸透は薄れて行きました。しかし、それほどに、それぞれの地域に密であった言葉だからこそ、しまくとぅばに対する親しみが県民の心の中にあるのだと感じます。


2022年(平成34年)、再び息を吹き返す「しまくとぅば」

2006年の記念日制定後、沖縄県はより具体的な施策を練りました。それは、2013年(平成25年)〜2022年(平成34年)の約10年間の間に段階を踏んで、8割以上の県民がしまくとぅばを話す沖縄県にしようというもの。県だけでなく、学校や教育機関、研究者、各種団体や民間企業、マスコミ、そして地域のコミュニティーや各家庭で、それぞれに対し具体的に取り組んで欲しい内容を掲げています。また、3年ごとに県民への意識調査を行いそれらを受けて、施策も調整してゆくのだそうです。初回の調査で既に多くの県民の言葉に対する意識の高さが伺える沖縄県ですから「しまくとぅば」が息を吹き返すのはもはや時間の問題のようにも思えます。沖縄伝統文化の根幹であり、県民のアイデンティティ「しまくとぅば」で真の沖縄県らしさが息を吹き返す頃、外国に行くようなワクワクを持って沖縄県を訪れてみたいですね!!