博多グルメは数あれど、ビールに最適なカリカリの鳥皮串はご存じだろうか? 博多っ子にとっては「焼鳥」=「鳥皮」というほど愛されている地元グルメなのだ。

その人気の火付け役である福岡の名店『かわ屋』は、博多でもなかなか予約が取れない超人気店の味。「かわ焼き」のおいしさのワケと大井町店限定メニューなどをお伝えしよう。



一人5〜10本は当たり前!名物「かわ焼き10本盛り」(¥1,700)
合い言葉は「かわ焼き何本?」とにかく山盛りで注文すべし!

焼鳥を食べに行ったら、皮を他の串の箸休めとして注文するという人も多いだろう。しかし『かわ屋』に来店するならば、まずその概念を捨て去るべきである。

『かわ屋』の「かわ焼き」は1本などと上品なことを言っていられないほどのおいしさなのだ。外はパリパリ香ばしく、中はもっちり柔らかい。

そして絶妙に皮にしみ込んだタレの味わいが串を掴む手を止まらなくさせてしまうのである。味の変化が欲しくなったら一味を少しかけて食べてみよう。



手間暇かけて1本1本作られるかわ焼きは絶品

「今までで最高は6名で100本というお客様がいらっしゃいました。少なくとも一人5本は召し上がって行かれますね」と語るのは店長の井上氏。

初めは「嘘でしょ?」と疑って少なめに注文しても、どんどん追加注文したくなるのだ。



かわ焼きを焼き上げていく様子は客席からも眺められる
完成までに6日間を要す! 旨さを生む製法とは?

これほどのおいしさを生み出すのは、その製法にヒミツがあった。なんと完成までに6日間もかかると言う。

製法は、まず皮を串に丁寧に巻き締めていき、たまり醤油ベースの秘伝のタレに漬け込む。それを焼いて油を落として1日寝かせ、また焼いて油を落として寝かせるのを6日繰り返す。

それによって外はカリッと中はもっちりとした食感が生まれるのだ。おいしさの陰には、やはり並々ならぬ職人のこだわり隠されていた。


酒が止まらない絶品メニューが続々!



「シギ焼き(わさび醤油)」(¥210)

もちろん「ねぎま」や「砂肝」といった定番串も揃う。串物のなかで特におすすめしたいのは「シギ焼き(わさび醤油)」だ。

「シギ」とは鶏のささみのこと。新鮮な鶏肉を使用しているため、焼き上がりはかなりレアである。外側に軽く火を通す程度にすることで、ささみのパサパサとした食感なしに、ジューシーさだけが口に広がる仕上がりになるのだ。上にかかるわさび醤油は、粉わさびから作られており、わさびの風味が上品に鼻を抜けていく。

博多本店ではささみを切らずに丸々串に刺すスタイルだか、大井町店ではひと口サイズに切り、串にしている。「かわ焼き」を食べ過ぎたら1本を数人でシェアするのもいいだろう。



「古処鶏のたたき2種盛り合わせ」(¥1,290)
お酒が進む料理揃いの大井町店限定品もチェック

本店の味をそのまま楽しめる「かわ焼き」を存分に楽しんだら、続いては大井町店限定メニューを注文してみてほしい。どれもおいしくお酒がグイグイ進む品ばかりなのだ。

まずは「古処鶏(こしょどり)たたき2種盛り合わせ」。古処鶏とは、福岡県朝倉市で飼育されている薬品無投与、無農薬植物性飼料で育てた特別飼育鶏のこと。古処鶏は、のびのびと育つことから、肉質が適度に締まっていて、風味豊か、ほのかな甘みがある。そんな鶏だからこそ、たたきにも最適なのだ。

脂がのってジューシーなモモ肉と、すっきりと淡泊なむね肉の2種の食べ比べを楽しんでみよう。奄美大島の黒糖入りのゆずぽん酢に、赤柚子こしょうを少し入れたタレに付けつつ味わおう。



「レバテキ」(¥560)

続いては「レバテキ」。「これだ! この焼き加減だ!」と思わず声に出してしまいそうなほど、絶妙な焼き加減のレバは、生レバが食べにくくなった世の中の救世主になること間違いなしである!



口の中でとろけていく食感が最高!

ごま油に塩というシンプルなタレを付けて、レバ本来のおいしさを存分に味わいつくそう。


〆の濃厚鳥スープもたまらない!



噛むほどに味わいが増していく「酢もつ」(¥490)

箸休めとしてもおすすめなのが博多名物「酢もつ」だ。博多の居酒屋では定番メニューのひとつでもある。

コリコリとした食感が楽しいガツ(胃袋)は、噛めば噛むほど味わいが深まっていく。下に隠れた玉ねぎのスライスと、刻みネギ、あっさりポン酢の爽やかさ。お酒の肴にぴったりだろう。



福岡の「喜多屋」の「吾空 長期熟成」など博多のお酒も充実



お会計のタイミングで提供されるので最後まで気は抜けない
〆にはサービスで濃厚鳥スープが!コレを飲まずして帰るべからず

心ゆくまで博多の味を堪能しきった……と安心してはいけない。〆には店からのサービスで濃厚鳥スープが提供されるのだ。

こちらも本店のスタイルを継承。この濃厚鳥スープがまたクセになる味わいなのだ。あっさりとした飲み口なのに、鶏の旨みがギュッと濃縮。

満腹の胃袋を優しく癒してくれるだろう。



焼き場が目の前のカウンター席がイチ押し

地元博多の味を懐かしむもよし、博多出張で食べそびれた無念を晴らすもよし。思う存分、名物「かわ焼き」を味わうべし!