急に出てきたジンマシン、考えられる原因は?

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執筆:井上 愛子(保健師、看護師)


「突然皮膚の一部が赤くなり、皮膚が膨れたと思ったら、それがどんどん広がってしまった」

こんな経験のある人は多いのではないでしょうか。それは蕁麻疹(じんましん)の可能性があります。身近な病気のひとつである蕁麻疹ですが、何が原因なのでしょうか?早速見ていきましょう。

蕁麻疹の症状とは?

かゆみをともなったり、時にはチクチクした感じがすることもある蕁麻疹。最初は「蚊に刺されたのかな?」と思っていても、数分から数時間たつと跡形もなく消えてしまうことがほとんどです。

ただ、まれに半日〜1日続くこともあります。(ただし、痕が残ったり、腫れがずっと引かない場合には、蕁麻疹ではない可能性がありますので、病院で相談しましょう。)

このように、突然出てきて消えていく蕁麻疹ですが、どのような種類があるのでしょうか?

蕁麻疹の種類とアレルギー性蕁麻疹

蕁麻疹は、アレルギー性のものが知られていますが、それ以外にも、さまざまな種類があります。

急性や慢性、物理的性、血管性・ストレス性などです。
ここでは、一番知られているアレルギー性蕁麻疹についてお話ししましょう。

アレルギー性蕁麻疹の原因となるものには、動物や植物、食べ物、食品添加物などがあります。

これらにはアレルギーの原因となる物質があり、身体の中に入ると異物として細胞から化学物質である「ヒスタミン」を出します。ヒスタミンが血管を拡張させて、血漿(けっしょう)が漏れ出すことで、皮膚が赤く腫れてしまうのです。

またヒスタミンは、かゆみを感じる神経も刺激するので、かゆみも出てきます。

蕁麻疹の原因になるものとはいったい何?

蕁麻疹の原因なるものはさまざまです。
食べ物では、魚介類や乳製品・卵、肉類、穀類、野菜などのほかに、人工色素や防腐剤が原因になることもあります。また、薬剤が蕁麻疹を引き起こすこともあります。

特定の食品を食べた後に蕁麻疹が出る場合は、アレルギー性蕁麻疹の可能性があります。詳しい原因は、皮膚検査や血液検査で突き止めることができます。

しかし、毎回異なる食品で蕁麻疹が出ている場合には、非アレルギー性の蕁麻疹の可能性があり、検査で原因を明らかにすることができません。食べ方や量など、さまざまな要因が影響しているからです。

そのほかには、特定の植物や昆虫に触れたことによる刺激、寄生虫やカビ、細菌・ウィルスなどの感染症、服のこすれなどの摩擦(=機械的摩擦)、圧迫、寒冷や温熱、振動などの物理刺激、さらにストレスや疲労、精神的なものが誘因となって症状が出ることもあります。

内臓や全身の病気がきっかけで発症することもありますが、多くの場合、検査をしてもはっきりとした原因はわかりません。

ほかに症状がない場合には、一過性に症状が出ていることが多いですが、蕁麻疹以外の何らかの症状が出ているときには、病院に相談しましょう。


蕁麻疹の多くは、冷やすことでかゆみを軽減させることができます。血行が良くなって身体が温まると、蕁麻疹は悪化しやすくなります。入浴や運動は避けて、患部を冷やして安静にするのがいいでしょう。

ただ、寒冷刺激によって起こった蕁麻疹の場合、冷やすことは逆効果になります。

症状がつらい場合や、頻繁に出る場合には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などを病院で処方してもらいましょう。


<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン