柴犬の噛み付きや吠えには脳の障害が原因かも!?

今や世界的な人気犬種になった柴犬ですが、しつけが難しいという一面もあります。
噛み癖や無駄吠えなどの問題行動に悩む飼い主さんもおられると思いますが、ひょっとしたらそれはしつけが原因ではなく、脳が原因かもしれませんよ。

柴犬の問題行動

柴犬は小型でも、海外の犬種と比べて飼い主との主従の絆が強いと言われる日本犬なので、『しっかりしたリーダーになろう!』と心に決めて、しつけに取り組んでいる飼い主さんも多いと思います。
でも、『リーダーとして接すれば接するほど、愛犬の問題行動が悪化してしまう……。』
そんなことはありませんか?

抱っこできない食事に関連して攻撃的になる犬歯が刺さる程噛まれたこれまでに10針以上縫っている

愛する柴ちゃんなのに、しょっちゅう攻撃的になられると、悲しいですよね。
うなるぐらいなら許容できますが、縫うほどのケガとなると無視することはできません。
飼い主にとって、切実な悩みとなってしまいます。

もちろんしつけのやり方に問題がある場合もありますが、柴犬が強度の攻撃性を示す場合、柴犬特有の脳の機能が原因かもしれません。

原因と対策

脳内ホルモンの異常

柴犬によく見られるのが、「常同障害」です。
尻尾を追いかけてぐるぐる回るのが代表的な例ですが、これは基本的にはどの犬種にも見られる行動です。
退屈や葛藤から一時的にぐるぐるするだけなら問題ありませんが、尻尾を傷つけるまで続けるなら「常同障害」が疑われます。

その原因のひとつが、脳内ホルモンのセロトニン。
人間のうつ病にも関係しているホルモンなので、聞いたことのある方も多いと思います。
このセロトニンは感情に関係していて、心身を安定させる働きがあり、セロトニンの代謝に問題があると、攻撃性につながる可能性があります。
また、興奮性アミノ酸のトランスポーターが、柴犬の攻撃性に関係していることが確認されています。

このように、脳内物質の問題が柴犬の問題行動を引き起こしていることもあるのです。

てんかん

攻撃行動のある犬の脳波を測定した研究によると、9割の犬がてんかんに特有の脳波を示しました。

普段は元気に過ごしているので飼い主は気づきませんが、強い攻撃行動の裏には、てんかんに似た脳の異常が隠れている可能性があります。

もし、あなたの柴ちゃんがこのような脳の異常を抱えていれば、しつけでは問題行動は解決しません。
こんな時は投薬による改善が期待できます。

対策

まず、噛む・吠えるなどの攻撃行動が、このような脳の問題からきているかどうか調べる必要があります。
柴犬の問題行動を飼い主さんが解決するのが難しい場合、行動学が専門の獣医師さんに相談することをお勧めします。

獣医さんに診断してもらい、脳や身体の疾患がないかどうか、正確に判断した上で、投薬などの治療を行います。
投薬以外では、攻撃の原因となる状況を避けたり、慣らしたりする行動療法を行う必要もあります。

もし柴犬と暮らす方で、噛みぐせなどにお困りの方がいたら、一度かかりつけの獣医さんに行動学を専門にする医師を紹介してもらえるよう相談するか、ネットで「○○市獣医行動治療」などのキーワードで検索してみてください。

まとめ

小さいけれど日本犬の魅力を十分にそなえた柴犬は、飼い主の良きパートナーになれる犬種です。
しつけが難しいとは言われていますが、適切なしつけと対策で、問題行動も改善できます。

もし噛みぐせに困っていたら、どうか無理にしつけないで、専門家に相談してください。
それが、犬も飼い主も幸せになる近道です。

間違っても、「噛む犬はダメだ」と考えて、飼育放棄をすることはやめてください。

噛む柴ちゃん自身も困っているのです。
愛犬の気持ちや体調に寄り添って、対処してあげたいものですね。