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厚生労働省は9月16日、「子ども虐待による死亡事例等の検証結果」を公表した。同報告により、2014年度中に無理心中以外の虐待で亡くなった子どもは44人にのぼり、そのうち0歳児が6割以上を占めたことが明らかになった。

2004年に社会保障審議会児童部会の下に「児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会」が設置され、これまでにも同様の結果を公表してきており、今回で12回目となる。2014年度中に発生・発覚した子どもの虐待による死亡事例について、自治体からの報告をもとに検証した。

亡くなった44人の年齢を検証・分析したところ、0歳児が27人(61.4%)となり、例年(1回目〜11回目の平均は44.0%)よりも高い割合となっている。また、44人のうち、実に9割近い39人が3歳までに亡くなっていた。

主な虐待の種類に関しては、「身体的虐待が最も多いが、例年以上にネグレクトが高い割合を占める。心理的虐待による死亡事例が初めて発生した」との考察がされている。身体的虐待は24人、ネグレクトは15人、心理的虐待は1人に確認された。

亡くなった44人の子どもの実母が抱えていた問題を聞いたところ、「望まない妊娠/計画していない妊娠」が半数超の24人となり、過去11回の検証の平均(21・7%)の倍以上となっていた。また、妊婦健診を受けていない実母は18人だった。虐待をした動機は、「子どもの存在の拒否・否定」(14人)、「保護の怠慢」(5人)などだったという。

虐待による重症事例に関しても調査がされており、今回は10人が重症に至ったことが明らかになっている。その内訳は0歳が8人、4歳が1人、6歳が1人とここでも0歳児が突出している。主な虐待の種類は身体的虐待が7割、ネグレクトが3割で頭部外傷を受けた子どもが8人と多くなっている。

これらの結果を踏まえ、報告書は国に対し、以下のような対応が必要と提言している。

■虐待の発生予防及び発生時の迅速・的確な対応

■虐待対応における児童相談所と市町村の役割分担及び連携強化に関わる体制整備

■児童相談所及び市町村職員の人員体制の強化及び専門性の確保と資質の向上

■再発防止を目的とした検証の積極的な実施と検証結果の活用促進

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