ヤケドはすぐに水で冷やす!

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「ヤケドをしたら温める」という対処法が、先週からネット上で話題になっている。

軽い場合は患部あぶる?

話題のもとは、とある「自然派ママ」が2016年9月5日に投稿したブログ。

ブログでは、キッチンでかなり熱めのお湯に手の甲を突っ込み、その際、すぐにガスコンロの上に手をかざしたところ、その後、痛み等もなくなったと報告。大やけどなら別だが、ちょっとしたヤケドだったら、ガスコンロなどで患部をあぶるといいと書かれている。

このブログに対し、ツイッター上では、

「仕事柄ヤケド多くて冷やしたくても冷やす暇もなくむしろ保温器の熱にさらされることの方が多いけど、こんな事してたら逆に痛いわ(怒)」

「元看護師の母に聞いてみたら、やっぱり最初は炎症を抑えるために冷やした方がいいけど、冷やし終わって対処も済んだらほんの少し温めるといいらしかった。 ...このほんの少し温めるがなんか超斜め上に誤解されて広まったのか?」

など、疑問視する声が多く上がり、炎上状態となった。

誤ったセルフケアは重症化することも

適切なヤケドの対処法を改めて医師に聞いた。

NPO法人創傷治癒センター理事長で形成外科医の塩谷信幸氏は、「通常、ヤケドは水で冷やすのが鉄則」だと言う。

「ヤケドはほかのケガと違い、受傷してからも熱が浸透して徐々に深くなっていきます。そのため、すぐに冷やしてヤケドの進行を食い止める必要があります」

ポイントは以下の通り

・患部を3〜30分痛みが引くまで流水にさらす。服の上から熱湯がかかった場合は服の上から水をかける
・水をかけられない顔などは、保冷剤や氷を濡らした布で包み冷やす。直接肌にあてると凍傷を起こす可能性もあるので注意する

ヤケドは深さにより、1〜3度に分けられる。1度は皮膚表面が赤くなりヒリヒリする。2度は皮膚表面よりも深く、赤く水ぶくれができ、痛みも強い。3度は皮膚がすべて損傷し表面が白や灰色で、痛みは感じない。

「ヤケドは放っておいたり、誤ったセルフケアをしたりすると感染症にかかる恐れがあります。特に子どもや高齢者は重症化しやすく、脱水症状を引き起こす可能性もあるので、より注意が必要です。また、ヤケドが治っても傷あとが残ってしまうケースもあるので、以下のような場合には、形成外科か皮膚科を受診しましょう」

・やけどの範囲が広い
・水ぶくれができた
・痛みが強い

カイロや湯たんぽなどに長時間ふれることで起こる低温やけどは、じわじわと肌の奥までヤケドをするため冷やしても治らない。すぐに形成外科か皮膚科を受診したほうがいい。

ヤケドは家庭内で起こりやすい身近なケガだ。だからといって軽く考えず、ヤケドは最初が肝心ということを覚えておこう。

[監修/塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

参考
創傷治癒センター
http://www.woundhealing-center.jp/index.php
日本熱傷学会
http://jsbi-burn.org/ippan/chishiki/outline.html

(Aging Style)