夜の観覧車(以下、画像は「TEAM廃墟」より)

宮城県大崎市の遊園地「化女沼(けじょぬま)レジャーランド」。閉園されてから15年以上たったが、いまなお当時の設備を残したまま、静かに眠っている。

そんな「廃墟」が、いま買い手を探している。しかも、オーナーと買い手との仲介役を「廃墟マニア」が担っているという。そこにはどんな経緯があったのか。気になったJタウンネットは、話を聞いてみることにした。

社長の「強い意志」に感銘を受けた

売却の仲介役となっているのは、走行困難な「酷道」や廃墟の紹介サイト「TEAM酷道・廃墟」を運営する、よごれんさん。サイトには現地レポートも掲載されている。それによると、化女沼レジャーランドは1979年、「化女沼保養ランド」として開園。土産物店やゴルフ練習場に加え、観覧車やコーヒーカップ、メリーゴーランド、そしてホテルも併設されていた。2000年に閉園されたが、その後も元従業員が定期的に清掃している。


往時を残すゴルフ場

よごれんさんと、化女沼レジャーランドの接点が生まれたのは2011年。テレビでよごれんさんの密着取材をするにあたり、同地への初訪問を計画。運営会社の後藤社長にコンタクトを取ったことがきっかけだった。

「実際に現地でお会いした時、独力のみで築き上げた遊園地であることや、その夢を終わらせないために強い意志で遊具を撤去せずに残していること等をお聞きし、感銘を受けました。それ以来、懇意にさせていただき、私が化女沼レジャーランドの見学会を主催するなど、何度か訪問させていただいてます」


「何か少しでも出来ることをしよう」

とはいえ社長は、すでに80代と高齢だ。「早くレジャーランドの土地の始末をつけたいと考えておられるよう」で、社長は2015年春ごろ、よごれんさんを訪ねて、はるばる名古屋へやってきた。

「直々に売り先を探して欲しいと依頼されました。といっても私はただのサラリーマンで廃墟を趣味にしているだけですので、45,000坪もの土地を売りさばくルートなど思いつきません。かといって、頼まれたのに何もしないままでは私としても気が治まりません。何か少しでも出来ることをしようと、TEAM廃墟のトップページで呼びかけたり、度々ツイートしたりしてきました」

錆が年月を感じさせる

よごれんさんによると、遊具は中古でも高く売れ、最悪の場合には鉄くずとして買い取られるため、廃墟として残るのは「非常に稀」だという。往時の風景がそのまま残されていることに、化女沼レジャーランドの魅力があるようだ。

「全ての遊具が当時のまま配置され、それは草に埋もれて錆びてゆく様は圧巻です。そうした廃墟の魅力もさることながら、所有者である後藤社長の熱い思いも加わって、とても魅かれる場所になっていると思います」

当時そのままの紙袋

社長の思いや、圧巻の廃墟写真は、「TEAM廃墟」の現地リポートにも記されているので、あわせて読むことをおすすめする。なお売却の予定時期は決まっておらず、よごれんさんは「よいお話があればすぐにでも、という流れになると思います」と話している。