仁和寺の正面に立つ巨大な門。高さ18.7mで重層、入母屋造、本瓦葺

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宇多天皇の勅願により888(仁和4)年に創建。以来、明治維新まで代々皇子皇孫が住職を務めた門跡となり、その筆頭にあった寺院。京都3大門の一つ、二王門から境内に一歩足を踏み入れると、国宝の金堂や、重要文化財の五重塔、御影堂などの堂宇(どうう)に加え、仁和寺御殿と呼ばれる御所風建築物が立ち並ぶ。1994(平成6)年、世界文化遺産に登録。中門内の西側一帯にある御室(おむろ)桜は遅咲き桜林として有名。

【写真を見る】秋になると紅葉も楽しめる宸殿の庭

■ 文化財

<金堂(国宝)>本尊の阿弥陀三尊を安置。当時の宮殿建築を伝える、現存する最古の紫宸(ししん)殿。

<阿弥陀三尊像(国宝)>脇侍菩薩(きょうじぼさつ)2体を両わきに従えている阿弥陀如来像。

<御影堂(重要文化財)>檜皮葺を用いた、落ち着いた雰囲気の仏堂。

<遼廓亭(重要文化財)>江戸時代の画家・尾形光琳の屋敷から移築。

■ その他の見どころ

<霊宝館>仁和寺にある国宝など貴重な寺宝が安置されている。春季4月1日〜5月第4日曜、秋季10月1日〜11月23日の年2回、期間限定の「名宝展」として公開。時間:9時〜17時(最終受付16時30分)。料金:500円。

<宿坊>御室会館を宿泊施設として利用可能。朝のお勤めへの参加、仁和寺御殿無料参拝券付き。電話:075-464-3664。料金:素泊まり5400円※9月〜6200円など。

■ 紅葉

カエデ、モミジなど約150本。見ごろ11月下旬〜12月上旬。国宝や重要文化財に指定されている堂塔が立ち並ぶ境内を、鮮やかな色合いの紅葉が美しく飾る。

■ 桜

ソメイヨシノなど約300本。見ごろ4月上旬〜中旬。京都市内一遅咲きの「御室桜」は樹高約2mと低く、目の前で楽しめる。

■ 混雑状況

<昼>桜や紅葉のシーズンは多くの人が訪れ、かなり混雑。

<夜>拝観不可。

■ 年中行事

<2月>節分会/立春に行われる邪気はらいの伝統的行事。

<3月>土砂加持法要/光明真言を唱え加持した土砂の功力によって滅罪、得楽などを得る法要。

<4月>伽藍特別入山 桜の開花時期に行われ、御室桜を観覧することができる。入山料500円。

<9月>開山忌/寺院を開いた開山日の9月8日に行われる法要儀式。

【関西ウォーカー編集部】