竹中平蔵式教育法の原点:学問と社会を紐づけ、基本を徹底的に問うハーバード大学

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「一流」とされるビジネスリーダーたちは、どんな家庭教育を受けてきたのか?育児でもビジネスの現場でも共通する「本質的なリーダーシップの育て方」とはどのようなものか?そのような疑問から、広範な調査に基づき「自分らしく主体的に人生を切り開く力」の育み方を論じた『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』。半年で17万部を突破し、各国言語にも続々翻訳。音声で聞けるオーディオブックとしても発刊されている異例のベストセラーとなっている。
今回、著者の一人であるムーギー・キムさんと対談するのは、小泉政権では大臣として不良債権処理や郵政改革に当たった竹中平蔵さん。グローバルに活躍し、逆風に負けずあらゆる改革を成し遂げた竹中さんは、いったいどんな教育を受けてきたのでしょうか?(構成:田中裕子、写真:柳原美咲)

どれだけがんばるかは親の影響:
「遅いことなら、ネコでもするで」

ムーギー 竹中先生は経済学者としてだけでなく、小泉政権では大臣として、経済財政政策担当大臣や郵政民営化担当大臣を歴任し、いわゆる“抵抗勢力”から散々文句を言われながらも、いくつもの重要な改革を行われてきました。「ユダヤの手先」「新自由主義」「格差拡大の元凶」など、まったく世界経済と政策の中身をわかっていない愚かな批判にめげることなく、力強いリーダーシップを発揮されました。

 いったいどんな教育を受ければ、そんな主体性あふれるリーダーシップを身につけることができるのでしょうか?

竹中 うーん、特段これといった教育を受けたわけではないんですよ。私が生まれ育ったのは、関西の地方都市にあるごく普通の商店街です。周りにいる「大学を出た大人」は医者と弁護士だけで、勉強ができる人に将来の夢を聞くと必ず「お医者さん」と答えるような環境でした。

ムーギー へえ、なんだか意外ですね。ご家族はどんな方だったのでしょうか。

竹中 私の父親は生真面目でね、商店街のなかでも朝はいちばんに店を開けて、夜はいちばん最後に閉めるような人でした。母も、父に輪をかけた働き者。父の店を手伝って、食事をつくって、子育てをして……。父は91歳まで生きたけれど、いつも「長生きしたのはお母ちゃんのおかげやで」と言っていました。

 と、このようにごく普通の家庭で普通の教育を受けたわけですが、そのなかでも覚えているのは、母が伝えてくれたいくつかの短い教訓です。たとえば、「遅いことならネコでもするで」。

ムーギー ものごとは集中してさっさとやれ、ということですか?

竹中 そう。まあ、ネコはしないだろうと思っていたけれど(笑)、関西の商売人らしいでしょう?大人になってからも、母はインパクトのあることを言ってくれました。

 私が大臣になってメディアに叩かれていたときには、「がんばんなはれ、大臣なんて望んでできることじゃないんだから」。「与えられたことをありがたく思え、がんばってダメだったら仕方ない」ってね。

ムーギー 「がんばる」といえば、『一流の育て方』で取ったアンケートでも、この連載のゲストの方からも、「親ががんばっていたから自分もがんばれた」という回答を多数もらいました。やはり親の努力へのスタンスが、子どもにも伝わるのでしょうね。

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