盆栽に魅了されたスウェーデン人女性がつくる「世界に一つだけの苔玉」

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苔玉とは、盆栽の手法のひとつ「根洗い」を応用し、植物の根を土で包んで、まわりに苔をはりつけ、糸で固定した球状のもの。

日本では室内で植物を楽しめるグリーンインテリアとして、じわじわと人気が広がってきました。

そして、盆栽という日本の伝統から生まれた苔玉は、日本から8,600キロメートル以上も離れたスウェーデン南部の街、マルメ(Malmö)にも伝来しています。

スウェーデンはマルメでもっともクールなエリアにある人気のショップ「Flora Linea」に並ぶのは、日本の盆栽の手法「根洗い」でつくられた「世界に一つだけの苔玉」。日本から8,600kmも離れた土地で、日本の盆栽に魅了された女性を紹介します。1

マルメ唯一の苔玉ブランド「Flora Linea(フローラ・リネア)」を主宰するのは、地元在住のマヤ(Maja Ljungdahl)さん。

マルメで最も”クール”なエリアMöllen(メラン)にあるショップでは、マヤさんが一点づつ手づくりした苔玉のほか、エアプランツ、植木鉢などの雑貨が、センスよく並んでいます。

スウェーデンはマルメでもっともクールなエリアにある人気のショップ「Flora Linea」に並ぶのは、日本の盆栽の手法「根洗い」でつくられた「世界に一つだけの苔玉」。日本から8,600kmも離れた土地で、日本の盆栽に魅了された女性を紹介します。2

「子どもの頃、祖父母が大きな庭のある家で暮らしていて、遊びに行くたびに祖母が植物のことをいろいろ教えてくれたんです。そのせいか、私にとって植物はいつも身近な存在でした」(マヤさん)


このように自身の原体験を語ってくれたマヤさんは、幼稚園教諭として勤務した後、3年前、偶然出会った苔玉の画像に魅了され、つくり方を独学で習得しました。

スウェーデンはマルメでもっともクールなエリアにある人気のショップ「Flora Linea」に並ぶのは、日本の盆栽の手法「根洗い」でつくられた「世界に一つだけの苔玉」。日本から8,600kmも離れた土地で、日本の盆栽に魅了された女性を紹介します。3

マヤさんの苔玉は、植物の根を埋め込んだ土に苔を貼り付けた球体を、かぎ針で編んだ釣り用糸で固定するのが特徴。

マヤさんによると、意外にも苔玉のほうが、植木鉢よりも植物がよく育つそうです。

スウェーデンはマルメでもっともクールなエリアにある人気のショップ「Flora Linea」に並ぶのは、日本の盆栽の手法「根洗い」でつくられた「世界に一つだけの苔玉」。日本から8,600kmも離れた土地で、日本の盆栽に魅了された女性を紹介します。4

多肉植物やシダ植物など、メインとなる植物も実に多様ですが、苔の色や種類、苔玉を吊り下げる紐の長さまで、どれもこれも“世界に一つだけの苔玉”。

天井から吊るされた苔玉が、時折、ゆらゆら揺れたり、くるくる回転したりするさまには、愛しさを覚えます。

マヤさんのユニークな苔玉は口コミで広がり、最近ではストックホルムやヨーテボリなど、遠方からもお客さんが訪れるとか。

スウェーデンはマルメでもっともクールなエリアにある人気のショップ「Flora Linea」に並ぶのは、日本の盆栽の手法「根洗い」でつくられた「世界に一つだけの苔玉」。日本から8,600kmも離れた土地で、日本の盆栽に魅了された女性を紹介します。5

スウェーデンでは苔玉はまだまだ珍しい存在。苔玉の扱いや手入れの方法を知らないユーザーも多いため、マヤさんは自らデザインしたかわいらしいリーフレットで、手入れのコツを丁寧に伝えるようにしています。

販売後も、紐の調整や苔の張り替えなどのメンテナンスに無償で対応。ユーザーができるだけ長い間苔玉を楽しめるよう心を配っています。

スウェーデンはマルメでもっともクールなエリアにある人気のショップ「Flora Linea」に並ぶのは、日本の盆栽の手法「根洗い」でつくられた「世界に一つだけの苔玉」。日本から8,600kmも離れた土地で、日本の盆栽に魅了された女性を紹介します。6

互いに8,000キロ以上も離れた“遠い国”ではあるものの、日本もスウェーデンも、長年豊かな自然とともに生きてきたという点で似ています。

とりわけ、国土に占める森林の割合はいずれも約68%(世界銀行のデータによる)とほぼ同等で、木々や植物と縁の深い国という共通点があります。

スウェーデンのマルメで暮らすマヤさんが苔玉と出会い、これをつくり始め、彼女の苔玉がスウェーデン各地で人気を集めつつあるのは、もしかしたらこのような日本とスウェーデンの共通点が引き寄せた必然なのかもしれませんね。

[Flora Linea]
Photographed by Yukiko Matsuoka