「ひじきの日」に知りたい、ひじきを食べるようになった理由

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9月15日は「ひじきの日」であることをご存知だろうか。ひじきといえば、メインデッシュとしてドーンと食卓に並ぶわけではなく、さりげなく副菜として存在しているので、記念日があるなんて初耳という人も多いことだろう。そしてひじきが「海藻」だということ以外、その実態や歴史についてはよくわからないという人も多そうである。「教えて!goo」にも「ひじき本来の姿は?」という質問が寄せられており、身近でありながら詳しくは知らないという人が結構いそうだ。そこで今回は実はあまりよく知られていないひじきの実態について、すなわちその生態やどのように食べられるようになったのかを、各種メディアで活躍中の管理栄養士の圓尾和紀さんに聞いた。

■ひじきの歴史は約一万年

そもそも日本ではいつ頃からひじきが食べられるようになったのだろうか。

「ひじきは、約一万年前の縄文時代の遺跡からも発見されていることから、日本では古くから食べられてきたと考えられます。文献でも平安時代初期の歌物語である『伊勢物語』に登場していますが、食べられるようになった由来は文書等に残っておりませんので、推測するしかありません。おそらく、日本は海に囲まれており、容易に手に入る食料の一つであったため、自然と食べるようになった
のではないかと思われます」(圓尾さん)

ひじきが食べられるようになった由来は不明なものの、なんとひじきは縄文時代から日本人の食生活に根付いていた、長い歴史を持つ食材であることがわかった。だが、ひじきのすごいところは歴史だけではない。

「栄養成分に関しては、骨や歯を強くするカルシウム、体内の代謝に関わる多くの酵素の補酵素となるマグネシウム、成長を促す甲状腺ホルモンの材料であるヨウ素、そして食物繊維などが豊富です」(圓尾さん)

見た目が地味なひじきは食卓では脇役に見られがち。だが栄養素の面では主役級だったのだ。

■ひじき=ホンダワラ科の海藻

その偉大な食材、ひじきはもともとどのような海藻なのだろうか。

「ひじきは、ホンダワラ科ホンダワラ属の褐藻類で、北海道から沖縄まで日本全国に分布しています。その中でも千葉、三重、長崎が主な産地です。国外では朝鮮半島と中国南部に分布しています。国内産はほぼ100%が天然物ですが、海外産(中国、韓国)は養殖が多いです。種類は葉の部分にあたる芽ひじきと、茎にあたる長ひじきがあります」(圓尾さん)

「ホンダワラ科ホンダワラ属」をインターネットで検索してみると、緑色に少し褐色が混じったような海藻の画像が見つかる。海藻全体ではまるで陸上の地面に生えている雑草に似ていなくもない。これを海中で見かけたときに、瞬時にひじきだとわかる人は少ないのではないだろうか。

■和食とは好相性

最後に、圓尾さんからひじきの美味しい食べ方について教えていただいた。

「昔ながらのひじきの煮物はやはり美味しいですね。にんじん、油揚げなどの具材と一緒に油で炒めてから煮ることで風味も良くなります。大豆を加えればさらにカルシウムの摂取が期待できます。また、炊き込みごはんもおすすめです。きのこを入れればうま味も向上して食物繊維の摂取が増え、ごはんによる血糖値の上昇も緩やかにしてくれます」(圓尾さん)

ほかにも卵焼きの具としてひじきを使うと、いつもの卵焼きにちょっとした変化をつけることができるのでおすすめだという。

味と栄養面で素晴らしいパフォーマンスを発揮するひじき。普段、あまり食べる機会がないという人は、積極的に摂取するよう心がけてみては?

● 専門家プロフィール:圓尾 和紀
管理栄養士。病院勤務を経て独立。「和食」と「ファスティング」を取り入れた食生活により、日々の暮らしが豊かになることを伝えている。セミナー講師、ライター、イベント開催など。雑誌やテレビなどにも出演。日々を和服で過ごしている。『カラダヨロコブログ』を運営。

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