SPEEDの島袋寛子さんが、公式サイトで12歳年下の俳優・早乙女友貴さんとの婚約を発表。年内にも結婚されるのではとニュースになっています。

島袋さんは32歳。まさにSuits WOMAN世代です。SPEEDをデビュー当時から歌番組や雑誌で見て、ヒップホップ系ファッションをまねしたり、カラオケで歌いあげたりしていた人たちにとっては、とても身近な憧れの同級生的存在。そんな彼女がアラサーになって人生のパートナーとして選んだ男性が20歳の「男の子」。これはなかなか衝撃です。

働くアラサー・アラフォーの周辺にいる20歳といえば、学生かアルバイトという人生の新米。一方、早乙女さんは1歳から舞台の板を踏み、芸の世界で生き抜いてきた方で、そんじょそこらの20歳とは違います。
島袋さんも13歳から芸能界で仕事をし、一般の働くアラサーとは別物。一般人とは違いますから、相手探しから婚活にいそしむ独身アラサーに、12歳年下まで視野を広げてみるのもいいんじゃない? とは軽々しく言えません。

でも、「32歳と20歳ならアリ!」と言うアラフォー超えの声もあります。

「32歳って、肌や体調に老化を自覚しはじめる時期ではあるけれど、振り返ってみればまだまだぜんぜん若かった。当時なら20歳とも向き合えた気がする」と。さすがに12歳下は大仰かもしれないけれど、20代ならぜんぜん問題なかったはず、なぜあのときつきあっていた年下の彼と別れてしまったのか、と後悔しきりなのです。
30代の独身OLのみなさんは、この事実をぜひ心に刻み込んでいただきたい。みなさんは、ちっとも遅くない。かわいいし若いし「もうおばさん」ではない。遅くないからこそ、自らの可能性を狭めてはいけないのです。

 

一方、いつかはパートナーが欲しいと願うアラフォー超えだって、今からでもぜんぜん遅くないのでは、と思うのです。でも、「アラフォーに手が届きそうになったあたりから、こんなおばさんに好かれても相手だって迷惑だろう、という気持ちのほうが先にたっちゃうのよね」と寂しいことを言ったりします。これは、多くのアラフォー超えが抱える気持ちではないでしょうか。アラサー以上に自分で強くリミットをかけてしまう。

かといって、親や本人の介護問題が否が応でも視野に入ってしまう年上男性との恋愛も二の足を踏んでしまう。あっちはヤダし、こっちはイケないしと、もやもや生きていくうちに、誰にも恋心を抱けなくなって、気がついたら「やだもうアラフォー!?」という世代も駆け抜けしまった……。まさに、「恋を何年休んでますか」状態です。

恋愛は自転車と違って、1回子供のころに練習して乗れたから、しばらく乗ってなくても感覚で漕げるというものではないようです。「人間として好き」はわかるけど、恋愛感情の抱き方、抱くポイントがわからなくなってしまう、と愚痴る独身OLが後を絶ちません。継続していないとカンが戻らないんですね。人生の中で今日が一番若いわけですから、今日からやり直してみるしかありません。続けていくうちに、手ごたえが得られてくるはず! 

30代、40代の男性に聞くと「女性は、女性らしさを失わなければ何歳でも魅力的」と言ってくれもするんです。

わかっていますよ。そういうこと言う人はたいてい既婚者です。お嫁さんと、とっても仲良しだったりします。逆に、独身男性は「ヘタなこと言って、期待されても困るし」と鉄壁のガードを張る人が少なくない。それに当たってしまうと、ほらねやっぱり。私はこのまま朽ち果てるのがお似合い……と独身OLが思う気持ちもわかります。

加齢による体力や肌の衰え、出産リミットのカウントダウンに迫りくる更年期障害の恐怖。若くもないが老人でもない中年世代は右往左往です。とくにネットは独身アラサー、アラフォーに手厳しい。容赦ない言葉で「30代以降の独身女に価値なし」のレッテルをペタペタと張り付けてきます。これは本当にへこたれてしまいます。

でも、でもですよ。それにしゅんとして、自らリングを降りてしまうというのは、どうなんでしょう。

男性が結婚を躊躇する理由の3トップは、「養える自信がない」「自分の自由になるお金がなくなりそう」「束縛されるのがいや」だといいます。一方、独身OLは働いているし、自分の自由も大切にしています。相手の自由だって尊重するスキルをもっている。

そして、結婚したい理由は「寂しいから」「家事が苦手だから」。ひとり暮らし経験者なら、家事は普通に一通りできますよね。つまり、需要と供給はあっているんです。老化に抗って女子力を高めるのに躍起にならずとも、経済力をつけている30代以降はそのままで十分価値がある。それを忘れてはいけません。

まず、自分でしかけたリミッターをはずす、そして、好きになってみる。恋心の生み出し方を忘れてしまった人は、とりあえず初心に帰って小学校時代の「かけっこが早いから○○くんが好きー」という気持ちを思い出してリハビリです。「仕事ができるから好きー」「パソコン直してくれたから好きー」そのあたりから始めてみませんか。

おばさんという言葉に自分自身が慣れてしまう。そのメンタルこそが最大の敵なのかもしれません。

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■プロフィール

 白玉あずき

東京都出身。清泉女子大学卒。学生時代より活字メディアに携わり、四半世紀にわたり女性のおしゃれと恋愛とダイエットについて考察、記事にする。現在は雑誌や単行本の編集、制作に加え、女性コンテンツのプロデュースやディレクションなど多分野で活動。最近の生きるテーマは社会貢献と女性支援。