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Googleは、同社公式ブログで同社の著作権に対する取り組みをまとめたレポート「Google の著作権侵害対策」を公開した。レポートは米国版の日本語訳となり60ページを超えるPDFとなる。

レポートには、検索サービスをはじめ、YouTubeにAndroidと数多くのサービスを世界で展開するGoolgeがインターネットにおける著作権侵害という課題に真剣に立ち向かわなければならない同社の取り組みが詳細に記してある。

Googleには世界中の政府や裁判所から日常的にGoogleサービスからの情報削除リクエストや裁判所命令があるという。同社ではWeb上もGoogle透明性レポートを公開し、どのようないきさつで、どう対処したのか?もデータで公開している。2015年だけで5億5,800万ページ以上を対象とした削除リクエストを受け、98%を削除。2%の1,100万ページに関しては情報の不足や結論として、著作権を侵害していないという理由から、削除拒否、もしくは復元しているという。いいがかりや論拠の薄い誣告の類いも当然あるだろう。裁判官ではないGoogleがこの法的妥当性を一つ一つ処理できるわけではないが、影響の大きさから政府や各国機関と連携を取りながら対策を講じている。

急速に広まったインターネットという空間と、過去の判例をはじめ、過去の歴史の積み重ねから成立する法理という現実の枠組みとの間に立たなければいけない立場の同社は、"インターネット"から削除してほしいという申請もあるというが、検索エンジンは個人でも立てられるそれこそ無数にあるWebサーバーのうちのごく限られた一部を表示させているに過ぎない。

違反の無いWebサイトの何を表示させて何を表示させないか?についても難しい判断が付きまとうが、明白に著作権に違反するものに関しては"著作権侵害行為との闘い"という言葉を用いて、また"IT企業がどのように著作権侵害対策に取り組むべきかの指針を示したい"という言葉を用いて冒頭のイントロダクションで述べている。

大きな投資もその方策のひとつだ。同社は、YouTubeにおけるContent IDシステムには6,000万ドル以上の投資を行っていることがレポートに記されてある。このシステムでは、著作権保有者が登録した参照ファイルから構成されたデータベースと一致を検出した動画に対して、著作権保有者が選択するポリシーを適用できる。収益化、トラック、ブロックと著作権者は選択できる。このContent IDシステムは、音声のみの検出からスタートしたそうだが、継続的な投資により違反動画の検出を可能にし、現在では"メロディ"の検出も可能になっている。

またレポートでは、幾多のコンテンツクリエイターたちの収益や広告サービスを通じてWebパブリッシャーたちに多くの収益をもたらしていることにも触れている。年間10万ドル以上の収益をあげるYouTubeのチャンネル数は、対前年比で50%の増加、音楽業界に30億ドル以上の利益をもたらしていることも強調。インターネットという枠組みが多くのスターターたちを作り出していることも事実であり、同社自身もその枠組みの中から生まれてきた企業である。

60ページ以上にわたるレポートの結論には、今後もユーザーの利便性を考えながら規制機関および業界大手との取り組みを通じ、テクノロジー企業の著作権侵害対策に関する基準の確立を支援するとともに、将来に向けてこの基準を継続的に向上させていく旨が記してある。

(長岡弥太郎)