晴明桔梗が随所にあしらわれた本殿に晴明公が祀られている

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6代の天皇に仕え、当時の天文暦学から独特の“陰陽道”を確立させた平安時代中期の天文学者・安倍晴明公を祀る神社。1007(寛弘4)年に晴明公の偉業を讃えた一条天皇の命により、晴明公の屋敷跡である現在の場所に社殿が設けられたのが始まり。難病を治すと伝わる“晴明水”が湧くほか、本殿などに掲げられた宇宙万物を表す珍しい星形の神紋は、魔よけの意味が込められていて、その力を求め遠方より訪れる人も多い。

■ 文化財

<一の鳥居>鳥居の額には、通常神社名や祀っている神様の名前を掲げることが多いが、この鳥居は社紋が掲げられていて、全国的にも珍しい。

<旧・一條戻橋>晴明公とも縁の深い一条戻橋。先代の橋で使われていた欄干の親柱を境内に移し、昔の風情をそのままに「一條戻橋」が境内に再現されている。

■ ご利益

魔よけ、無病息災

■ その他の見どころ

<神紋>晴明桔梗印(せいめいききょういん)とも呼び、晴明公が作った魔除けの呪符と伝わる。

<晴明井>吉祥の水が湧き出る井戸。水の湧き出る所はその年の恵方を向いていて、立春の日にその向きを変える。

<末社>お稲荷様ほか2柱の神様を祀る「齋稲荷社」。晴明公はお稲荷様の生まれ変わりとも。

■ ライトアップ

なし(※夏の「京の七夕」期間中は夜間拝観を実施)

■ 混雑状況

<昼>三が日や行事が行われる日以外は、ストレスなく拝観が可能。ゆっくり境内を巡ろう。

<夜>拝観不可。

■ 紅葉

イロハモミジなど。見ごろ11月中旬〜12月中旬。シーズンには、京都の紅葉をイメージした秋季限定販売の「もみじ守」(600円)が授与される。

■ 桜

シダレザクラなど。見ごろ3月下旬〜4月下旬。春になると鳥居のそばにシダレザクラが咲き、ピンク色で愛らしく彩られる。

■ 年中行事

<2月>節分星祭/人の形を模した紙に息を吹きかけ、自らのけがれを移して神前に納める。

<9月>晴明祭/秋分の日に行われる晴明神社において、一年で最も重要な祭儀。境内には露店が並ぶほか、勇壮なる少年鼓笛隊を先頭に神輿の渡御が華やかに巡幸する。前日には宵宮祭もとり行われる。

【関西ウォーカー編集部】