日本人の気質にあったESG投資!今までの投資と何が違う?

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最近よく目にするようになったESG投資

 

最近、ESG投資という言葉を新聞などでよく目にするようになりました。
ESGはEnviroment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字を取ったものなのですが、なぜ注目されてきたのでしょうか。
この言葉をよく目にするようになったのは、国民年金や厚生年金(公的年金)を運用している年金積立金管理運用独立行政法人 GPIFが投資先企業の選別の基準としてESGの要素を採用することに決めたことが背景にあります。

また、世界的には、ノルウェーやカリフォルニアなどの年金運用機関はこのESGを投資の判断基準の一つに加えてきたこともあり、このESG投資残高はこの10年で約15倍に成長してきています。


ESG投資は今までの投資の判断とは違った側面に焦点を当てる方法

ESG投資とは投資対象についてEnviroment、Social、Governanceの切り口から評価をする方法になります。

これまで投資というと、マーケットの情勢や指標、割高割安か財務状況などを見て判断することが一般的でした。
しかし、時にコストのため、業績をよく見せるため、企業が不正を働き、欺かれた経験の記憶がある方も多いでしょう。

これに対して、ESG投資では、企業がESGの考え方に沿って高く評価できるような活動をしているか、もしくは適合しないので、投資対象から外すべきか、といったことも含めてお金を投資してよいかどうか判断します。


どんなことがESG投資の判断基準になるのか?

例えば、投資先の企業が利益を上げるために、地球の環境を汚染して、将来の世代に悪い影響を与えてしまうとしたら?
投資したお金が兵器を作るような資金に回っていたら?
不当に下請け企業に値下げ圧力を掛けて利益を確保していたら?
これらのことが発覚した時、企業の信頼は一気に落ち、業績も悪化します。
儲かれば何をやって良い時代ではありません。
これらのことは、企業の経営リスクを高めることにもなります。
ESGという切り口から調査することで、環境破壊や社会的な問題のある企業、企業統治ができていない企業に投資してしまうリスクを事前に防ごうという考え方なのです。

企業も取り組みを明らかにしなければなりませんし、投資家側もチェックしなければなりません。
そこにはそれなりの労力やコストが掛かってきますが、不祥事やトラブルを未然に防ぐと考えれば、長期的には企業の価値が上がり、投資のリターンを得る可能性を高めることができると言えます。


ESGの考え方は日本人には親しみのある商売のやり方

日本には、古くから近江商人の三方良し 「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」 というという考え方がありました。
私たち日本人はESG投資のようなDNAを持っていたとも言えるのではないでしょうか。
利益や成長をただひたすら追い求めるのではなく、「ESG投資」や「三方良し」 のような敗者の出ない、それぞれが幸せになる方法を模索する時代に入っているのでしょう。


【杉山 夏子:ファイナンシャルプランナー】


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