日本には創業100年以上の歴史を持つ老舗企業が数多く存在する。これらの企業は時代の流れや政治、経済体制の変化に伴って窮地に追いやられたり、変革を余儀なくされたりしながらも、それを乗り越えて今日まで生き延びてきた。一方、中国では近頃、このような老舗企業が少ないことについての議論が起きている。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本には創業100年以上の歴史を持つ老舗企業が数多く存在する。これらの企業は時代の流れや政治、経済体制の変化に伴って窮地に追いやられたり、変革を余儀なくされたりしながらも、それを乗り越えて今日まで生き延びてきた。一方、中国では近頃、このような老舗企業が少ないことについての議論が起きている。

 中国メディア・新民網は12日「国外の老舗レストランは、どうやって100年の歳月を歩んできたのか」とする記事を掲載した。記事は、歴史的背景や生存環境が異なるものの「その経験は中国の老舗が参考にするに値する」としたうえで、その一例として京都のレストラン「八代目儀兵衛」の経緯について紹介している。

 記事は、京都で1750年から続く米屋の店主となった橋本隆志氏が、洋食の普及に伴う「米離れ」などの影響による倒産の危機を前に、「様々な料理が研究されているのに、米料理を特色とするレストランがはないのはなぜか」と考え、屋号を「庄屋」から「八代目儀兵衛」に改めて米をテーマにした料理のレストランをオープンさせたと説明。自ら田んぼに足を運んだり、それぞれの米にあった料理を提供したりという努力によってあっという間に人気となり、ミシュランにも取り上げられるなど世界的に有名になったとした。

 そのうえで、米料理の勃興は日本の米産業全体の復興をけん引することになり、それは「まったくもって1人の若者の米文化に対する熱愛によるものなのだ」と論じた。そして「こだわりや専念する心、イノベーションとの美しき融合が、(中国の)老舗たちに対する啓示だ」と伝えた。

 窮地を脱するうえで、時として大胆な変革が必要になることがある。しかし、全く脈絡のない分野への転身はややもすれば無謀であり、失敗する可能性が高くなる。自分の持っている強みを理解したうえで発想を転換し、新たな道を開拓する。それが、「八代目儀兵衛」が中国の老舗企業に与える最大の教えなのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)