米ツアープレーオフ第3戦、BMW選手権(9月8日〜11日)がインディアナ州のクルックドスティックGC(パー72)で開催された。プレーオフ2戦を終えて、フェデックスカップポイント上位70名が出場できる同大会(今回はヘンリク・ステンソンが欠場し、69名で行なわれた)。2日目に「63」の好スコアをマークしてトップに立ったダスティン・ジョンソン(32歳/アメリカ)が、最終的には通算23アンダーまで伸ばして優勝を飾った。

 注目の松山英樹は、雷雨でサスペンデッドとなった初日、暫定ながらトップと3打差の6位タイと好スタートを切った。しかし、4日間を通して爆発的なスコアを出すことができず、通算6アンダー、24位タイに終わった。

 第1ラウンドの残り6ホールと第2ラウンドを消化した2日目は、序盤でミスが出ていたドライバーが後半になるにつれて安定してきたものの、逆にアイアンの精度が低下。かみ合わないゴルフを強いられて、なかなかチャンスをつかめなかった。結果、第2ラウンドは「71」とスコアを伸ばし切れず、首位との差は9打差に開いた。

「いい感じでいきそうなところでミスをしたりして、(自分でも)よくわからない感じのゴルフになってしまった。後半はティーショットもフェアウェーに行っていたのでよくなるかなと思ったんですが、今度はアイアンが悪くなってしまって......。何かがよくなると、何かが悪くなる感じで。最後のほうは、どちらも悪くなって、『とりあえず打っておくか』という形でしか打てていなかった。

(軟らかくなったグリーンには)ピンをデッドに狙っていきたいんですけど、(今日は)狙えるようなショットじゃなかった。悪いショットが続いていて、そのイメージがすごく残っている。まあ、いいショットが続いたら、イメージも変わってくると思うで、それを出せるようにしっかり練習したいと思う。パットはいい感じになってきている。やや崩れかけている部分もあるので、そこを修正して、いい状態をキープしていきたい。

 優勝? 首位と9打差あって、(自分の)テンションがこれじゃ、無理でしょ。まだ4打差くらいならね、がんばろうと思うけど。でも、少しでもスコアを伸ばして、いい位置で終えられたらいい。最終日の最後のハーフを迎えて、面白い位置にいられたらいいなと思いますけど......口だけ、ですね(笑)」

 3日目は、出だしからアイアンショットが冴えた。1番パー4では、残り93ヤードから2mにつけてバーディー。これで勢いに乗ると、3番で5mのバーディーパットを沈めて、続く4番はボギーとしたものの、5番、6番、9番とバーディーを奪って通算9アンダーまで伸ばした。

 だが、後半に入ると風が強まって、それと同時にショットが乱れて失速。結局、後半はひとつスコアを落として、上位との差を縮めることはできなかった。順位は9位タイまで浮上したとはいえ、前半がよかっただけに、松山にとっては悔しさが募るラウンドとなった。

「後半になって少し乱れたのは、風がどうのこうのというより、自分の調子の問題じゃないですか。自分の(ショットの)感覚がちょっとズレてきていたので、そうなっただけ。まあ、アイアンショットはすごくよくなってきているので、あとはもうちょっと距離感が合ってくればいいプレーができると思う。自分の思いどおりの番手で打てるようになったし、さらに明日、スコアを伸ばして上位に行きたい」

 最終日は、前半でボギーを3つ、後半にダブルボギーをひとつ叩いて「74」。スコアをふたつ落とし、順位を24位タイまで落としてフィニッシュした。

「後半に入って、10番でバーディーを取れたのはよかったんですが、そのあとがもったいなかった。久々の連戦で疲れはありますね。しかも(ゴルフの内容が)悪かったので、余計に疲れています」

 ともあれ、プレーオフ第1戦の予選落ち後は、第2戦が15位タイ、第3戦を24位タイとして、30人だけが出場できる最終戦のツアー選手権(9月22日〜25日/ジョージア州)に3年連続で駒を進めた。確率はかなり低いものの、優勝すれば、10億円のボーナスを手にできる総合優勝のチャンスがわずかに残っている。最終戦での奮起を期待したい。

「ショットはだいぶよくなってきている。全米プロ(4位タイ)のときのようなフィーリングに近づいてきているので、あとは、そのフィーリングに(自分が)自信を持って打てるかどうか。悪い期間が長かった分、うまくイメージを出せない面もありますが、練習で悪い部分を取り除いていけば、よくなると思う。今週はいいきっかけが見つかった気配もあったので、それをモノにして、しっかりとスイングを作っていくのが大事だと思っています。とにかく、まずはしっかり休んでツアー選手権をいい形で迎えたい」

 ところで、今季最終戦終了後、10月にはすぐ来季が開幕するが、松山はその開幕戦を欠場して、日本ツアーの日本オープン(10月13日〜16日/埼玉県・狭山GC)に出場することを明言した。

「日本オープン出場は、プロになってからは初めて。どういう雰囲気のトーナメントか忘れてしまっている(笑)。でも、(狭山GCは)アマチュアのときに勝ったコース(2012年日本学生選手権)。そういうのもあって、出ようかな、と思った。(ファンの)期待に応えられるようなプレーができればいいな、と思います」

 日本のファンにとって、待望の"凱旋試合"。ツアー選手権での活躍とともに、松山の勇姿が日本で見られることを楽しみにしたい。

武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko
text by Sportiva