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米HPは9月12日(現地時間)、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)よりプリンタ事業を買収することで合意したと発表した。買収金額は10億5000万ドル、HPはこれにより現在首位に就いている印刷・複合機器市場での地位をさらに固める形となる。

HPは2015年にHewlett-Packerdの分社化により誕生したコンシューマー向け事業の企業で、PCとプリンタを主な事業の柱とする。今回のSamsungのプリンタ事業買収は、同社のプリンタ事業にとって過去最大の買収となる。HPのCEO、Dion Weisler氏は、「約10カ月前に完了した分社化により、これまで以上に敏捷に動くことができるようになった。HPは成長を加速し、業界を再構築している」とコメントしている。

HPは印刷コピー機器の市場規模は550億ドルと見積もっており、多機能の複合機(MFP)技術により、この分野での革新を進めるとしている。サムスン電子はこの分野で6500件以上の特許を有し、レーザープリンタ、イメージングエレクトロニクスなどの分野で高度な技術を持つ研究者や開発者を約1300人有するという。同社のプリンタ事業を取得することで、モバイルファースト、クラウドファーストのユーザー体験を持つサムスン電子のプリンタ事業とHPの次世代「PageWide」技術など両社の技術を統合し、業界を変えるようなプリンタソリューションポートフォリオを構築するとしている。

なお、HPはレーザープリンタ分野でキヤノンとOEM提携を結んでいるが、キヤノンとの関係強化にもつながるとしている。

サムスン電子はスマートフォン、タブレット、PC、カメラ、TVなどのコンシューマー製品のほか、LCDなどのディスプレイ、半導体などの部品も持つ。中核事業の見直しを進めており、2015年には欧州におけるノートPC事業を撤退することを発表している。今回のHPへのプリンタ事業売却もその一環といえる。

取引は1年以内に完了を見込む。サムスン電子はまた、公開市場で1億ドル〜3億ドル相当のHPの株式購入を行うという。

(末岡洋子)