米国では以前から議論されていたが、ついに販売禁止に

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2016年9月2日、米国食品医薬品局(FDA)は、トリクロサンやトリクロカルバンなど19種類の化学物質のうち、一つ以上を含む「抗菌せっけん」の販売を禁止すると発表した。

日本経済新聞が報じたところによると、「トリクロサンは殺菌効果などをうたう液体抗菌製品の93%に含まれており、2000種以上が販売されている」という(2016年9月3日付 オンライン版)。

規制の対象となるのは、主に家庭や公の場所で日常的に用いられるハンドソープや固形せっけん、ボディソープなど。消毒液や医療機関向けの製品は規制の対象外だ。

FDAは、「抗菌せっけんは、普通のせっけんより細菌の繁殖を防ぐ効果が高いと考えられがちだが、そのような科学的根拠は得られなかった」とし、一部のデータでは、長期的に使用すると、殺菌成分が人体に害を及ぼす可能性があると警告した。過去の研究では、トリクロサンやトリクロカルバンが抗生物質への耐性菌を増やしたり、ホルモンに影響を与えたり、健康に悪影響を及ぼすリスクがあると報告されている。

抗菌せっけん販売の是非に関しては以前から議論されており、FDAは2013年に検討を開始。衛生用品メーカーに対し、トリクロサンなどの有効性および安全性のデータを提出するよう要請してきた。しかし、長期間、日常的に使用しても安全で、普通のせっけんより病気や感染予防に効果があるという科学的な根拠は得られず、今回の規制に踏み切った。

米国ではすでに2013年から一部の企業で抗菌せっけんの販売を中止したり、配合成分を変えたりする動きがある。トリクロサンは日本でもせっけんや洗顔料、化粧品、歯磨き粉などに広く使用されている。

(Aging Style)