昨日12日、アマゾンCEOことジェフ・ベゾスが率いる宇宙開発企業のブルー・オリジンは超大型ロケット「ニュー・グレン」を発表しました。イラストからもわかる通り、ニュー・グレンは現在運用されているスペースXのファルコン9やデルタIVよりもかなり大きなサイズとなっています。
 
この初めて軌道周回飛行を行なったアメリカ人飛行士「ジョン・グレン」の名前がつけられたロケットは直径が7メートル、全長が約82メートルから95メートルと、アメリカ史上最大のロケット「サターンV」に迫るサイズになっています。またロケットが2段階の構成でも衛星をLEO(地球低軌道)へと投入可能となっており、3段階の構成では荷物をさらに遠くへと投入可能です。
 
さらに、ロケットの第一段階は地上への着地と再利用を目指します。このような設計は現在ブルー・オリジンが開発中のロケット「ニュー・シェパード」や、スペースXのファルコン9ロケットと似た設計思想となっており、ロケットの建造コストの削減が見込めそうです。
 

 
ニュー・グレンの本体下部に搭載されるのは、現在開発中の7基のBE-4エンジン。このエンジンは米ユナイテッド・ローンチ・アライアンスが開発中の新型ロケット「バルカン」にも搭載されます。また7基のエンジンの合計推力は385万ポンド。これはデルタVヘビー以上、ファルコンヘビー以下というスペックです。
 
そして、ニュー・グレンは現在フロリダのケープ・カナベラルにて建設中のブルー・オリジンの施設にて建造されます。初打ち上げは10年以内にケープ・カナベラルの第36発射台から行われる予定です。
 
また、同社は「ニュー・アームストロング」というさらなるロケット計画も明かしています。具体的なプランは不明ですが、おそらくこちらは月などの衛星・惑星探査を視野に入れているものと思われます(アポロ11号で初の月面着陸を成し遂げたのはニール・アームストロング船長)。
 
これまでは宇宙観光やISSへの商用人員輸送に向けて歩みを進めてきたブルー・オリジンですが、ニュー・グレンを持つことで人工衛星の打ち上げのみならず、地球周回軌道を超えた荷物の打ち上げを希望する企業や科学者へと新たな提案が可能になります。今後アメリカの民間宇宙開発競争はスペースXやユナイテッド・ローンチ・アライアンスだけでなく、ブルーオリジンも含めた三つ巴でさらにヒートアップしそうです。
 
Image Credit: Blue Origin
■Jeff Bezos unveils the design of Blue Origin’s future orbital rocket - the New Glenn
http://www.theverge.com/2016/9/12/12887580/blue-origin-orbital-rocket-design-announced-new-glenn?utm_source=rss&utm_medium=rss