植松晃士さんが語る秋のファッショントレンドは?

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 世の中のオバさんたちに健康かつ美しく生きていくためにオススメのファッションをアドバイスをしてくれるファッションプロデューサーの植松晃士さんが、今回は、中高年女性にとってNGのファッションについて語ります。

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 皆さま、ご機嫌よう。

 いまだ暑さの残る時期とはいえ、街のウインドーには秋の新作が飾られ、いよいよ本格的なおしゃれシーズンの到来です。ファッション雑誌を眺めながら、お買い物計画を立てているかたも多いのではないでしょうか。

 若い世代とは異なり、トレンド(最先端)を身につけることが、必ずしも素敵にはつながらないのが大人世代。毎年、お話しすることですが、シーズンの初めはトレンド情報に耳を傾け、どれを選択するのか吟味、つまりは様子見の時期です。

 さてさて、取り入れるべきトレンド情報については、次回以降、折に触れ解説していきますが、まずは、「これだけは手を出さないほうがいいですよ」と声を大にして言いたい、要注意アイテムについてお話しします。

 多分、皆さまにとっては喜ばしいニュースかと思いますが、この秋も春夏シーズンから引き続き、プリントものが大流行。中高年女性が大好きなアニマル柄やチェックはもちろん、1970〜1980年代を思い出させるレトロプリントにも注目が集まっています。

 春夏シーズン、私は「涼やかに、爽やかに見せるためには、無地のお洋服がおすすめですよ」と申し上げてきましたが、この秋はプリント解禁。お洋服から小物にいたるまで、どうぞお好きなだけ柄ものを楽しんでください。

 とはいえ、ひとつだけ注意点が。フォークロア、ボヘミアンスタイルのエスニックテイストが全面に押し出されたプリントやアイテムは、手を出さないほうが無難ですよということ。

 レトロなお洋服は、若い世代が着てこそ、おしゃれに見えるものです。例えば、1970年代のヒッピーファッションの魅力を再発見して、リニューアルして着るから、トレンドとして成立するんです。わかるでしょ?

 でも、若いかたから見たら、「もしかしてリアルヒッピーだった?」と誤解されかねないご年配世代が、ヒッピーファッションをしたら…。これはもう、トレンドとか、おしゃれの世界ではなくなってしまいます。

 そもそもエスニックスタイルは、大人世代を素敵に見せる装いに必要不可欠な清潔感とは、かけ離れた位置にあるものです。

 それからもうひとつ。前回、私がおすすめした“ベルばらブラウス”に代表されるように、この秋はフリルやプリーツ、ボウタイ、シャーリングなど、フェミニンなディテールが注目されています。

 ですから何の変哲もない白シャツなど、ひねりのまったくないアイテムを買うのはおすすめしません。

「私はシンプル&ベーシックなファッションが好きなんです」とおっしゃるかたのお気持ちもわかりますが、40才を過ぎると、シンプルなベーシックファッションでは、“単なる地味オバさん”に見えてしまうことをお忘れなく。

 でも、こういうかたほど聞く耳を持ちませんね。私が口を酸っぱくして「永遠の定番なんてありませんよ。シンプルなだけのお洋服を何十枚も持っていても、変わり映えしないし、つまらないでしょ?」とアドバイスすると、その時は納得するんですよ。

 ところが、いざ売り場に足を運ぶと、結局は似たようなものを購入してしまいます。

 同じ金額でお買い物をするのなら、パッと目を引いて「あら、素敵!」と褒めていただけるアイテムに投資したほうが、ずっとコストパフォーマンスが高いのに。残念です。

 オバさん、万歳!

※女性セブン2016年9月22日号