Q:体内の炎症を減らすためには、肉よりも魚を食べるほうがよいと聞きました。肉が好きで、よく食べます。体内の炎症とは、どういうことなのか分かりません。教えてください。
(48歳・生花商)

 A:炎症は、生体が障害を受けた際に起こす反応です。たとえば、蚊に刺されたところが赤く腫れますが、その箇所は炎症を起こしています。蚊の唾液の成分に免疫が働いた結果なのです。
 蚊の唾液は私たちの生体にとって異物です。細菌などの病原体や異物が侵入しようとすると、体内では免疫が働き、これを迎え撃ち、闘います。免疫細胞が働きますが、その結果、炎症が起こるのです。これが急性炎症です。
 病原体による炎症が慢性化することもあります。歯周病や慢性扁桃炎では常に炎症巣が作られています。
 また、炎症は、脂肪細胞によっても引き起こされます。内臓脂肪が増えると、ある種の生理活性物質が増え、炎症を引き起こすとともに、血糖値や血圧を上げたりします。
 慢性炎症は、動脈硬化や糖尿病、認知症などの原因になります。血管の内皮細胞が炎症を起こすことによって、動脈硬化が始まります。
 さらには、炎症は老化によっても起こるし、老化の過程そのものにも炎症が関わっているとみられています。ですから、炎症はできるだけ発生しないほうがよいのです。

●いりこを活用しよう
 さて、ご質問の件ですが、肉の脂は炎症を起こし、一方、魚の脂は炎症を抑えます。だから、炎症予防のためには肉よりも魚を食べたほうがよいと言われるのです。
 体内の炎症を減らすための方法として、出汁用のいりこを活用する方法があります。みそ汁などの出汁はいりこを使えばよいし、いりこを粉末にし、ふりかけとしてご飯にかけて食べてもよいでしょう。
 ご質問の方は肉が好きとのことですが、ほどほどにして魚も食べるようにしたいもの。
 なお、炎症については、腸の炎症が全身に波及するといわれます。ですから、炎症を防ぐには、腸内環境を清浄に保つことが大事です。そのためには、便秘しないようにしましょう。

山口康三氏(回生眼科院長)
自治医科大学卒業。眼科医、漢方内科医。食事、運動、睡眠などを改善する生活改善療法を指導し、眼科の病気や生活習慣病の治療に成果を挙げている。日本綜合医学会理事長。