サッカーW杯ロシア大会アジア最終予選A組で、中国と韓国が二つの出場枠を争っている。常連の韓国は「1位通過」と強気の目標を掲げ、中国は“ニンジン作戦”で2度目のW杯出場に挑戦している。写真は2018ロシアワールドカップアジア最終予選の中韓戦。

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2016年9月10日、サッカーのワールドカップ(W杯)2018年ロシア大会アジア最終予選A組で、二つの出場枠を争う中国と韓国。初戦は韓国が勝利したが、戦いは始まったばかり。韓国がA組1位通過を目標に掲げるのに対し、02年の日韓大会以来2度目のW杯出場を目指す中国は“ニンジン作戦”を展開している。

A組6チームの国際サッカー連盟(FIFA)世界ランキングは、イラン39位、韓国48位、ウズベキスタン55位、中国78位、カタール80位、シリア105位の順。9大会連続出場に挑む韓国代表について、聯合ニュースは「韓国のこれまでの戦績をみると、イラン以外には勝ち越している。韓国はA組1位通過での本大会出場を目標に掲げる」と強気一辺倒の見方を伝えている。

今月1日、ソウルに中国を迎えた初戦で韓国は3−2で勝利した。2戦目は6日、中立国のマレーシアでシリアと対戦したが、格下の相手にスコアレスドロー。現時点でA組首位は1、2戦を連勝したウズベキスタンで、韓国は3位に甘んじている。

韓国に敗れた中国は6日、瀋陽でイランと対戦し、0−0で引き分けた。現在4位で5位のシリアを得失点差で上回っている。中国・網易体育はイラン代表監督の「最終戦予選突破の本命は中国。攻守にスピードがある。韓国戦でも(敵地で0−3の状況から)立て続けに2本ゴールを決めた。強い精神力を持ったチームだ」との評価を紹介。本大会出場に望みをつないでいる。

北京青年報などによると、中国の「秘密兵器」は、本大会に進出した場合は、過去最高となる6000万元(約9億円)の報奨金支給を含む“ニンジン作戦”。最終予選の1試合当たりの勝利ボーナスは300万元(約4500万円)に設定された。これに対し、韓国メディアは「無駄遣い」と冷ややか。「恐韓症(韓国恐怖症)の中国がどのような策を講じようが、大本命の韓国との実力差は歴然」と言い放っている。

中韓対決のヒートアップを象徴するのが両国戦を前に中国のサポーターが作成した応援ポスター。ソウル経済などによると、ポスターは60年前の朝鮮戦争下、中国軍が鴨緑江を渡り朝鮮半島に進軍する場面が背景になっていた。上部には中国の軍歌「中国人民支援軍戦歌」の冒頭、「雄々しく堂々と鴨緑江を渡ろう」の歌詞が記されていたという。

在韓米軍への高高度迎撃ミサイル(THAAD)配備をめぐり、最近の中韓関係は冷え込む一方。韓国のネット上では「気分が悪い」「中国サッカーの発展と韓中関係に致命的な傷を残した」などと、物議を醸している。(編集/日向)