“スマホ依存”にNO! 上手なスマホとの付き合い方

写真拡大


執筆:伊坂 八重(メンタルヘルスライター)


内閣府による調査では、2015年度のスマートフォン(以下、スマホ)の普及率は7割近くにのぼり、フィーチャーフォン(ガラケー)の普及率を上回りました。しかし、スマホの普及にともなって心配されるのが「スマホ依存」です。

「どこで何をするにもスマホが手放せない」

そんなあなたはスマホ依存かもしれません。詳しくみていきましょう。

スマホ依存とは?

「依存」とは、「〜せずにはいられない」という強い欲求を自分ではコントロールできない状態のことを指します。つまり、「スマホを使わずにはいられないという欲求が強く、またその気持ちを自分で抑えることができない状態」がスマホ依存です。

(「スマホ中毒」と言われることもありますが、「中毒」という言葉は医学用語で、「化学物質を使った結果として体に起こってくる問題」と定義されています。したがってここでは、「スマホ中毒」ではなく、「スマホ依存」と表現します)

単に「スマホに頼っている」ことではなく、スマホの使用を自分でコントロールできず、心身の健康や普段の生活に支障をきたしている状態をいいます。

具体例として次のようなことが挙げられます。

・スマホを使っていないと、不安になったり、いらいらする
・ほかにやらなければいけないことがあっても、スマホをいじってしまう
・スマホの長時間使用が仕事や学業に支障をきたしているにもかかわらず、やめられない
・睡眠時間を削って、深夜までスマホをいじっている
・常にスマホのことを考えている
・スマホに夢中になること以外に、日常のストレスから逃れる方法がない
・スマホをやめようと思っても、自分でやめることができない

スマホ依存が与える悪影響

心身の健康や社会生活にさまざまな影響を及ぼすスマホ依存。

身体的には、視力低下や睡眠障害に陥るリスクがあります。そうなると、昼夜逆転など生活リズムが不規則になり、社会生活やそれに伴う対人関係にも影響を及ぼしかねません。さらには、リアルな社会生活がうまくいかずに、抑うつやイライラなどの精神的な症状が現れることもあります。

また、スマホやパソコンなどで使用されているブルーライトの健康被害も指摘されています。強い光を発するため、スマホなどを長時間使用すると体内時計が狂ってしまうのです。その結果、寝つきが悪い、眠りが浅いといった睡眠の質の低下をもたらします。

スマホとの上手な付き合い方

スマホ自体はとても便利なツールですし、今後ますます生活必需品になることでしょう。なので、スマホ依存にならず上手につき合っていくよう、次のことに気をつけましょう。

自分がスマホ依存にあてはまるかどうかチェックしてみる


まずは、自分がスマホ依存に当てはまるのか確認してみましょう。
スマホ依存のみに特化したものではありませんが、スマホを含めたインターネット依存をチェックするスクリーニングテストが開発されています。
思い当たることがある方は以下のサイトで、チェックしてみてください。

独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター『ネット依存のスクリーニングテスト』
http://www.kurihama-med.jp/tiar/tiar_07.html

スマホを使う上でのルール作りをする


スマホによって生活や対人関係に支障が出ていると感じたり、周囲に指摘された場合には、食事の時間や睡眠前の使用は避けるなど、スマホを使う上でのルール作りをしてみましょう。

ただし、「ルールを作ったが、どうしても守れない」、「スマホを手放すと落ち着いていられない」という場合には専門医に相談しましょう。最近では、「ネット依存外来」を開設している病院もあります。

現実世界の人間関係を見直す


スマホ依存の原因とひとつと考えられているのが、SNSなどネット上での人間関係への依存です。

SNSによるコミュニケーションは、現実世界での人間関係が築かれていれば、さらに良好な関係を築く上で役に立ちます。しかし、もともとの人間関係が不安定であれば、SNS上に書き込んだ記述が気になったり、「すぐに返答しなければならない」という気持ちからスマホを手放せなくなったりと、かえってストレスの原因となります。

そのため、現実世界での対人関係を見直し、安心してコミュニケーションがとれるような信頼関係を作っておくことも、スマホ依存にならないためには必須です。


<執筆者プロフィール>
伊坂 八重(いさか・やえ)
メンタルヘルスライター。
株式会社 とらうべ 社員。精神障害者の相談援助を行うための国家資格・精神保健福祉士取得。社会調査士の資格も保有しており、統計調査に関する記事も執筆