まるで本物の真珠?点描で描かれたような刺繍作品が緻密で美しい

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まるで点描で描かれたように見える刺繍作品が緻密で美しいと話題を呼んでいる。

ローマの街とマッチしたシックな色合い

この作品を制作したのは、手縫い刺繍家のipnot(イプノット)さん(@ipnot)。

こちらの作品は、映画『ローマの休日』の一場面を再現したもの。3人の乗ったヴェスパ(Vespa)が今にも動き出しそう。

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この写真は、実際に現地で撮影されたとのこと。ローマの街並みと作品のシックな色合いがマッチしていて美しい。

今回は彼女に刺繍との出会いに関してから、作品制作の際に工夫していることや難しい点などを伺った。

色とりどりの糸で仕上げていく

――刺繍との出会いに関してや現在の作風になったキッカケを教えてください。

祖母が趣味でよく刺繍をしていたので、幼い頃からそばでそれを見ていました。

色とりどりの糸で仕上がる刺繍の作品が、とても綺麗だったのを覚えています。

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独学で刺繍を学んでいるときに、糸を針に巻き付けて刺繍する“フレンチノット(ステッチ)”という縫い方を知ったことが現在の作風になったキッカケです。

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その縫い方がとても好きになり、そればかりを縫っているうちに今のような“フレンチノットのみで仕上げる作風”になりました。

感覚で選んだ糸を複雑に混ぜる

――まるで本物のようなピザや果物などの作品の数々。美味しそうに見えるために工夫している箇所は?

食べ物を刺繍するときは、その食べ物を様々な角度で観察することが大切です。

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(刺繍する糸の)色を選ぶときは、感覚で“美味しそうに感じる色”を次々と選んでいます。様々な(糸の)色を複雑に混ぜることで、美味しそうな刺繍ができ上がっていきますね。

糸の色を増やしたりグラデーションを加えてツヤや質感を表現しながら、少しずつ完成させています。

刺繍で全体を埋めてから調整する

――点描画のような人物や動物たちの刺繍作品は、どのように制作されていますか?

私が主に使っているフレンチノットという縫い方は、刺繍針に糸を巻き付けて玉止めのようにし、点を作る縫い方のことを言います。

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刺繍糸の1本は、細い6本の糸がゆるく合わさってできています。

その6本のうちの1本のみを使い、針に巻き付ける回数も1回のみにしてとても小さな粒で描いていますね。

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――作品を制作する上で、特に気をつけていることや難しい点は?

難しい点をあげるとすれば、全体を(刺繍で)埋めていくまでの時間が難しいのかなと思います。

全体が(刺繍で)埋まれば、そこから色を調節したりグラデーションを加えたりなど、全体のバランスが見えるので、刺繍していても楽しいですね。

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気をつけていることは“つい楽しくなって縫いすぎてしまうことがある”ので、そこを抑えることです。あとで色を足さないほうがよかったなと、反省することもあります。

素直に“縫いたい”と感じたものを

――制作するモチーフはどのように選んでいますか?また、インスピレーションの源は?

自分が“縫いたい”と素直に感じたものを縫っています。

その日その日で縫いたいものがまったく違うので、刺繍する予定だったものを直前に変更することは度々ありますね。

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インスピレーションは普段の生活から得ています。普段何気なく過ごしているところにたくさんの素材が隠れています。

刺繍したいものがないかを常に意識していますね。

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あとは美術館や書店にもよく行きます。最近では、SNSなどでも気軽に様々な作品と触れることができるのでよい刺激を受けています。

細かく刺繍した作品は特に楽しい

――いちばん気に入っている作品を教えてください。また、お気に入りのテーマは?

いちばんと言われるととても選びきれませんが、作品を見返していて特に楽しく感じるのは“細かく刺繍した”作品です。

細かな模様や小さい文字、たとえばお菓子のパッケージを刺繍したものなど…。

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お気に入りのテーマは、やはり食べ物や人物刺繍。そればかりになってしまうときがあるので気をつけています。

約500色の刺繍糸から自由に描く

約500色の刺繍糸から自由に糸を選び、絵画を描くように刺繍作品を制作するipnotさん。

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残念ながら、現在は販売活動は休止中だが、主に企業からの依頼と個人作品の制作やプロジェクトを通して活動しているそう。

そして、500円玉サイズの刺繍を501個作成する“5O1 embroidery”という個人的なプロジェクトが現在進行しているという。

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このプロジェクトが完成した暁には、「(刺繍作品を)イベントなどでたくさんの方にご覧いただける機会を考えています」とのこと。

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彼女の作品が気になる方は、ぜひSNSをフォローしてみてはいかがだろうか。

Twitter: @ipnot
Instagram: @ipnot