ハムトーストにレモンサワーが最高に合う!やっぱり赤羽の居酒屋はディープだった

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【いわくのグルメ第1回 赤羽・居酒屋まこと】

 深夜ドラマ『孤独のグルメ』に次ぐグルメ企画でヒット作を大至急作れ! テレ東の現役のプロデューサーが会社から正論ではあるが雑なミッションを受け、番組になりそうな、“孤独”ならぬ“いわく”、つまり人に紹介したく何かがあるグルメを捜し彷徨う記録。

『孤独のグルメ』に欠かせない飲食店。ヒットの要因はその選定方法にあった。プロデューサーは原作や食べログなどに頼らず、自分の感覚で見つけた店を紹介したところ番組は大ブレイク。放送翌日に店は超満員になったという。

 この自分の足で稼ぐという“孤独イズム”を継承し、私は彷徨を開始した……。

◆赤羽のダークサイドに佇む「居酒屋まこと」

 赤羽。東京の北の玄関口。かの清野とおるの『東京都北区赤羽』でおなじみになったこの街は、一線を越えたインパクトある方々に多数遭遇するなかなかにほろ苦い街だ。ここに来れば何かあるのではという安直な考えで私はこの地に降り立った。

 本日の目的地は「居酒屋まこと」。店主が最高のバイブスを出していると好事家たちの間で評判の店だ。赤羽駅西口を出て閑散とした商店街をひたすら歩く。街灯がついているはずなのになぜか不安になるほど暗い。晴れているのに暗雲が立ち込めている。このカオスこそ赤羽クオリティ。

 歩くこと7分、そろそろ帰りたいと思った頃、「まこと」は住宅街に突如あらわれた。やっているかどうかすらわからない外観。入口にはなぜかテレビが無造作に置かれている。前衛アートか。

 のれんをくぐると、厨房をコの字カウンターが囲っている安定の下町の文化財的飲み屋建築。メニューは手書き、しかもボールペンの走り書きだ。手書きメニューは店主の思い付きやテンションがそのまま反映されるので、ノイズも混じりやすい。いやが応にも期待は高まる……。

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◆レモンサワーで朝食を〜昭和のハムトースト

 早速メニューに目を通すと、そこには渋い居酒屋の酒肴にしてはいささか目を疑う存在が飛び込んできた。

「ハムトースト」

 急いで時計を確認する。7時だ、もちろんPMの方。モーニングセットはもう終わっている時間だ。ここは名古屋なのか? カウンターの中にはひたすら鍋を振っている店主。ライブクッキングだ。そして鍋の中にはナポリタン。彼が「まこと」なのだろう。

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 多大な期待に胸を膨らませながら、「ハムトーストとレモンサワー」という末期のアル中患者の朝ごはんみたいなオーダーをし、メニューが到来するのを待つ。

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……。

 到着したのはやはりどうみても8枚切りのトーストにハムを挟んだハムトースト。朝ごはんである。

 一口かじってみる……!!!!!!!!!!!。いたって普通にいい塩梅に焼かれたいたって普通のトーストが、朝食から次第にツマミにかわっていくのがわかる。

「カリッ」という音とともにかじると、そこには不健康なまでに塗られた辛子マヨネーズといたって普通のハムの姿が。ハムトーストってこんなに旨かったっけ。追い打ちをかけるように挟まれた濃い味の卵焼きがその存在を主張してくる。ちなみに縦にするとこんな感じ。

「カリッ、もぐもぐ。カリッ、もぐもぐ」

 喉がパサついたらレモンサワーを「グビッ」。

「カリッ、もぐもぐ、グビッ。カリッ、もぐもぐ、グビッ。カリッ、もぐもぐ(中略)」

 永遠にこの行為を続けていたくなる至福の時間。

 女性誌の酒場特集に出てくるお上品なクラブハウス系トーストとは見た目が全然ちがうけど(サンドイッチなのに盛り付けが平面で断面が見えないし)なんかおちつく味なのである。お母さんがいないときにお父さんが頑張って料理してくれて、全く期待していなかったのになんか美味しくて少し見直しちゃう感じの。