中国の若者たちが日本のアニメ・マンガ文化に親しむようになって、すでに久しい。その影響もあって、中国のアニメ業界も日本市場への進出など、発展の様相を呈するようになった。一方、日本と中国のアニメ業界の間には、技術以外に大きな差が存在するという見方もあるようだ。(イメージ写真提供:(C)Amnach Kinchokawat/123RF)

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 中国の若者たちが日本のアニメ・マンガ文化に親しむようになって、すでに久しい。その影響もあって、中国のアニメ業界も日本市場への進出など、発展の様相を呈するようになった。一方、日本と中国のアニメ業界の間には、技術以外に大きな差が存在するという見方もあるようだ。

 中国メディア・今日頭条は7日、「中国と日本のアニメの差 そもそも『遺伝子』が違っていた」とする文章を掲載した。文章は、両国のアニメ業界の差を語るうえでしばしば技術の差、国による重視ぶりの差といった点から分析されるとしたうえで、「今日は新しい見方を提起したい」と説明。それが「両国のアニメを形成する遺伝子が異なる」という根本的なものであるとした。

 そして、日本のアニメ文化が持つ遺伝子として「日本文化自体が持っている、外からやって来たものを受け入れる包容力の高さ」について言及。米国のヒロイズムやギリシャ神話など世界の優れた文化を題材として取り入れることで、世界各地の人にアイデンティティを持たせ、受け入れられやすいものになっていると解説した。

 また、中国が全体主義や愛国主義的価値観一辺倒であるのに対し、日本は伝統文化の価値観を保つと同時に、様々な価値観を受け入れ、生んできたとし、バラエティ豊かな価値観が日本のアニメの中身を豊かにしているとも論じた。

 さらに、「萌え」という日本独特の「遺伝子」も日本アニメに世界的な影響をもたらしめる結果につながっているとも分析。「われわれには、われわれならではの世界的な影響力を持つ遺伝子が不足しており、世界的な競争で不利となっている」と論じている。

 アニメ産業のベースとなり得る、自国社会における「価値観の多様化」という点について言及した文章の指摘は説得力がある。それは、多様な価値観を提供するだけでなく、それぞれの価値観において自由に解釈をするという受け手側の多様性の受容という点も大きいのではないだろうか。ある1つの価値観の押しつけというのは、今の時代にはそぐわないのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Amnach Kinchokawat/123RF)