語学留学といえば聞こえはいいが敷居は高い。
英語の勉強と言えば敷居は下がるが、今さらお勉強は嫌だ。
でも、英語は使えるようになりたい。
矛盾は承知の上での欲望だろう。
そこで、記者が英語が少しはしゃべれるようになるかどうかを、時系列で語学留学の実際をレポートする。

記者に限らず社会人は忙しいので連続で数ヶ月も滞在するわけにはいかないのが普通だろう。しかし長期休暇や有給を利用してならば短期留学は可能かもしれない。そこで記者が始めるのは少し時間のある社会人であれば可能であろう3週間の滞在を、3回繰り返すいわば『分割留学』だ。
題して『セブに分割留学!』。

留学先は、フィリピンはセブにあるQQEnglishという学校。
フィリピンと日本の時差は1時間。スマホがあれば時刻は自動設定されるのでもはや腕時計は不要なのかもしれない。
第1回目はまず、経緯や背景について基本的なことをお伝えする。

ところで、なぜ記者が語学留学をする羽目になったのか。
昔は留学というとお坊ちゃんかお嬢さんと相場は決まっていたが、最近は留学経験者そのものは少なくない。
若いころにワーキングホリデーで豪州やニュージーランドに渡った方もいるだろう。
その点では留学というものの敷居は低くなったように思えるが、社会人が行こうとすると時間や費用等問題が山積だ。

以前フィリピンでの取材で記者のひどい英語を目の前で見てしまったフィリピン政府観光省の方から、「フィリピンで語学留学してみたらどうですか?」とオファーを受けたのが、そもそものきっかけだった。

外国政府のオファーなので、断れば国際問題に発展しかねない…ことはないだろうが、とにもかくにも記者の英語力がひどいのは事実だ。
的確に言い当てているかどうかは定かではないが、まことに遺憾ながら記者の英語力は「日常会話に困る」程度。
しかし、なぜゆえにフィリピンなのか。
英語を学ぶなら思いつくのはキングスイングリッシュの正統派英国か、日本の英語教育で主流の米国か、ワーキングホリデーの年齢ではないが豪州か、といったところだ。

そんな素朴な疑問に対しては「行ってみればわかりますよ」と、そっけない。
基本的には取材目的なので、記者の英語力向上もさることながら、短期間で留学生活やセブの観光もレポートしなければならない。一般の留学生とは多少なりとも意を異にするので逆に迷惑がかかるかもしれない。
そんなこんなで、記者もさほど乗り気ではないので抵抗してみたが、それもむなしく「取材のお手伝いと現地での受け入れは政府が責任をもってサポートしたします!」と即答されてしまった。
「ただし、英語はご自身のことですから1日8時間の授業と宿題、それはきちんとこなしていただきます!」と追撃されたのだから、たまらない。

という経緯でフィリピンのセブ島に短期間語学留学をすることにした。
これから11月の末まで、授業の様子、進捗状況や普段の生活、あるいはセブの事情についてレポートしていく。

前置きが長くなってしまったが、入校日は月曜日なのでたいていの人は日曜日に到着するようだ。記者は土曜日に到着して学校近くにある私設両替所で1万円分をフィリピンペソに両替した。

基本的に食事が付いているプランだと授業がない土日を含めて、食事は学校で取ることができる。
したがって、特に大金は必要ない。1万円分もあれば毎日カフェでお茶を飲んで、タバコを買って、おやつを買ってという生活をしても2週間以上持つ。
学校近くの両替所は比較的レートが良いとされる。入学当日にこのあたりは学校周辺ツアーでつれていってくれるので、安心してよい場所だ。
ちなみにPHP1がJPY0.4435だったので、1万円で4435ペソを手に入れた。逆の換算は概ねペソ表示を2.2倍すると円になる。が、そもそも物価が安いのでペソ表示を3倍したものが円価だと思えば無駄遣いをしなくなる。

さて、案内された宿舎というか寮はドミトリーと呼ばれ個室から4人部屋まであるようだ。
一般の住宅の部屋を個室化したような感じで、シェアハウスそのものだ。
記者は一人用の個室が与えられた。
3週間のうち、2週間はQQEnglishのITパーク校で過ごす。その後1週間はシーフロント校に「転校」する予定になっている。
つまり、この部屋は2週間使用することになる。

コンビニに行ってみた。ファミリーマートとセブンイレブンが確認できた。
ヤクルトはアジア中で愛飲されている。

ビールは日本製もある。どれを飲んでも200円はしない。

リポビタンもある。80円くらい。

ファミリーマートは昔懐かしい紙袋で商品をくれた。
日本でも30年前のコンビニでは紙袋だったことを思い出した。
ちなみに、タバコは免税店よりも市中のほうが安い。外国製でも200円はしない、フィリピン製だと120円くらいで買うことができるので、どうしても自分のブランドでないといやな人以外は現地で購入することをお勧めする。
なお、最近流行のiQOSのタバコは成田の免税店で購入可能だが、今のところフィリピンで売っている様子はない。

日本から持ってくるものはほとんどない。
着替えと常用薬、スマホやタブレットまたはノートPC等の電子デバイスは日本から持ってくるしかないだろう。
しかし、その気になれば洗面用具から下着に至るまで現地調達が可能なので無理してあれもこれも持ってくる必要はない。
旅慣れた人ほど荷物は少ないものだ。

こうして土日は終わり、明けて月曜日。登校してガイダンスを受け、そのまま実力をチェックするためにテストを受ける。
ガイダンスは日本人スタッフが日本語で行うが、以降はすべて英語で行われる。
わかろうがわかるまいが、英語で進められる。注意したいのは、英文和訳を完璧にしようとしないことだろう。
文意がわかればそれで構わない。間違って受けとられては困ることは、ちゃんと日本語で伝えられる。

試験が終わると、コースを選択する。途中で変更も可能だが、ベーシックやTOEIC、ビジネスコース等から選択する。
この後に前述した学校周辺ツアーが行われ、午前は終了。ランチタイムをはさんで、いきなり午後の授業が4コマ設定されている。

QQカフェと呼ばれる食堂で昼食をとっても良いが、ビルの1階にあるCIVET COFFEEはお勧めだ。
ジャコウネコにコーヒーの実を食べさせて、そのフンから抽出したコーヒー豆を使用している。
日本ではほとんど飲むことができない希少価値の高い超高級コーヒーだ。

アイスコーヒーでレギュラー95ペソ、ラージで120ペソなので、日本のカフェで飲むのと変わらない、というよりもむしろ安い。
もちろん、100%がそうではなくブレンドではあるが、ジャコウネコのフンコーヒーは飲んでおくことをお勧めする。

冒頭の写真はドミトリーからのスクールバスだが、学校との位置関係はポケモンGOの地図で表示するとこんな感じになる。
ジムのある向かいの通りに学校のビルがある。自分が立っている場所の左側の閉そくされた区域にドミトリーがある。
パークビスタと呼ばれる住宅地で、入り口が1箇所しかなく、24時間警備員がいてセキュリティー万全な住宅街になっている。

次回は試験の結果と、2日目の授業風景を動画を交えてお伝えする。

※写真はすべて記者撮影
 取材協力:フィリピン政府観光省

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 古川 智規) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか