アレンジしてもうまい!(撮影/大野洋介)

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 発売開始から41年になるペヤングソースやきそば。「おっ、四角い顔!」というテレビCMも懐かしく、東日本を中心に人気のカップ焼きそばのロングセラーだ。そんな定番の味をアレンジして楽しむレシピムック「ペヤング本」が登場し、ファンの注目を集めている。

 掲載されたレシピは160。主にトッピングを楽しむ“ちょいのせ”と、ペヤングを「素材」として新たなメニューを生み出す“アレンジ”、そして余ったソースを使ったレシピで構成されている。60種ある“ちょいのせ”の中には、ウィンナーや目玉焼き、コーンだけでなく、〈ひんやりとクセになる甘じょっぱさ/アイス〉〈包みこむような豆腐の懐の深さ/冷奴〉など、味の想像がつかないものも。

 一方、“アレンジ”の部では、一気に自由な雰囲気をみせる。たとえば、玉ねぎや鶏そぼろ、ガパオソースで炒めた「ガパオ風ペヤング」。肉や野菜といっしょに、卵や牛乳、粉チーズなどを混ぜ込んで炊飯器で炊く「スパニッシュオムレツペヤング」。さらに「冷麺ペヤング」に「生春巻きペヤング」と、もはや「焼きそば」の枠に収まらない。

 発表元「ジーウォーク」田村耕士・専務取締役によると、当初は製造・販売するまるか食品に、アレンジ本の趣旨を理解してもらうのに苦労したという。

「まるか食品さんとしては、お湯を注いで作る、あれで完成した味ですからね。なぜアレンジしなければならないのかと。しかし、熱意が伝わり、社長に『面白いからやりなよ』と言っていただけました」

 社長も仕上がりに満足したようで、

「出版後に『お客さんのところに行くときなんかに、こういう本が出たんですと、話がはずむんだよ』と喜んでいただけました」(田村さん)

 まるか食品の広報担当によると、社長はこの本を見ながら、「これはやったことがあるな」など、盛り上がっていたそうだ。

 レシピを試し、一冊にまとめたのが、編集プロダクション「デュマデジタル」代表の表敏さん。

 一人ぐらしの男性、冷蔵庫の中にあるものとコンビニですぐ買える食材を想定し、バリエーション豊かだが、レシピの多くが簡単に手を加えるだけでできる。

「冷蔵庫に魚肉ソーセージあったな、ツナ缶もある。じゃあ、あとはアレを買えばいいな、といったイメージです」(表さん)

 ペヤングは、麺の太さやソースの味など、あくまでもベーシック。だからこそ色々なバリエーションを受け止めることができるのではないかという。

 表さんは本書のためにペヤングを200個購入。アレンジしては撮影、試食を繰り返した。

「仕上げまでの4日間は徹夜で、さすがに当分食べたくないなと思いました」

 テレビの情報番組で不評だったのが、熱した低脂肪乳でもどし、アイスやホイップクリーム、チョコなどを添えた「ペヤングアラモード」。

 だが、表さんは、

「ずっとソース、ソースと食べ続けていたので、箸休めのような感覚でした」

週刊朝日 2016年9月16日号より抜粋